テレビの字幕で聴く力が落ちるのではないかと懸念しています。知人の塾講師の話では、学生が面白い話には反応が無く(理解していない)、黒板に書いた面白い絵には反応するそうです。どのようにお考えですか?
最近テレビを視ないので正直よくわかりませんが、テレビの字幕とはどういう場合に出てくるものを指しているのでしょうか。ニュースやインタビューの場合のテロップなどのことでしょうか。大分前に、レンタルビデオで洋画の貸出しの際に字幕版より日本語吹き替え版の比率が上がってきたとの話を聞きましたが、日頃テレビ映画で吹き替えに慣れている人がレンタルでも吹き替え版を借りるようになってきたからという説明でした。私個人は、俳優の声そのものを聞きたいということと少しでも英語会話に接する機会にしたいということで字幕版にしています。いまはDVDでは両方が楽しめる場合が多いですが。
集中力という点では、視ることと聴くことを同時にはできない場合が多いですが、音楽を聴きながら勉強をする姿も当たり前の現代では、塾講師の方のお話とテレビ字幕との関連はあまり感じません。話を聞くより、面白い絵の方が直感的に笑えるからではないでしょうか。このあたりは、長い漫才・コントより瞬間芸的な笑いが受けるいまの若者の風潮ですね。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長