新入社員が職場に馴染めるように、既存社員へ協力を仰ぎたいと思っています。どんな姿勢で関わってもらうように伝えるのが良いでしょうか。
既存社員のかかわり方は、インターンシップ実施中や選考過程といった入社以前からとても重要です。内定段階から入社を決めるポイントにもなりますし、入社直後のオンボーディング期間でも同様です。
既存社員の中でも、後輩である新入社員に対する感覚はいろいろなはずです。自分の後輩であり、将来は部下上司の関係になるから親身になって職場に馴染めるように協力しようという社員もいれば、自分の仕事で忙しいなか、なんで面倒をみなければいけないのか。それは人事部の仕事でしょ。と考える社員もいるはずです。
まずは、すべての社員に同レベルの協力を期待することを止めましょう。面接官やリクルータを依頼するときに、その人に適性があるかどうかを考えて依頼するのと同じです。
新入社員を「仲間として迎え入れる意識」が持てない人に無理にお願いしてもだめです。新入社員の方が気をつかってしまい萎縮してしまいます。
自分も先輩に育ててもらったのだから、今度は自分が恩を返そうという気持ちがある人、一緒に頑張っていく後輩を応援していきたいという共感性をもつ人がいいでしょう。
社内で、こうして応援して下さいといった具体的な内容を示してあげることも必要ですし、新入社員からのお世話になったお礼や感謝の言葉を社員に伝える仕組みがあるとより効果的ではないでしょうか。
先輩後輩の自然な声がけができる社内の雰囲気と、業務上の具体的な内容を質問できるメンター制度とを両面にしてうまく回して下さい。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長