やる気がない部下に対して、どう接したら良いかが分かりません。何かやる気を出させる手法はありますか?
やる気のなさがどのような悪影響をもたらしているかによって、対応が変わります。
やる気がなく、業績が悪いということでしたら、厳重な指導が必要です。求められる職務成果を出せるようパフォーマンス管理を行います。態度姿勢の改善と業績の改善が見られない場合は、キャリア面談を通じて人事異動の可能性を探ります。その可能性がないと判断した場合、退職勧奨にうつります。
やる気はないが業績はよいという場合は、周囲への悪影響を軽減すべく、指導が必要です。面談を通じて、やる気のない姿勢が周囲の人に対してどのような悪影響を及ぼしているかについての理解を促します。そのうえで、態度や姿勢、発言などの外から観察できる言動を変えてもらいます。重要なポイントはやる気そのものではなく、行動を変えてもらう点にあります。
もし、やる気がないという状態が、その部下自身を苦しめているのであれば、その問題解決のために一緒に意欲開発の方法を考えます。やる気がない理由は様々です。健康状態、ライフイベント、キャリア観、組織に関連する事項、職務に関連する事項、その他の問題等。生まれてから今までのその人をとりまくすべてがやる気にかかわっています。企業としての責任範囲を超えた問題が見つかることもあります。そんな時には従業員の気持ちに寄り添い、一緒に解決したいという姿勢を見せ続けることが重要と考えます。

このコラムの担当者
清田 茂
日本エス・エイチ・エル株式会社 執行役員