母集団形成が上手くいかず、マス向けよりも個別にアプローチをして、学生を確保しようと検討しています。個別にアプローチする際に、自社で働きたいと思ってもらうにはまず何が重要だと考えますか。
ご質問の内容はわかるのですが、マス向けにPRして応募があり形成した母集団であっても、個別にアプローチして集めた母集団でも、その後に御社により興味を持っていただき、さらに入社意欲・就業意欲を高めていただくプロセスは必要です。
現状行っているマス向けのPRで母集団形成がうまくいっていないのは、量ですか?質ですか?まずは、その状況と要因をしっかりと把握、分析して下さい。学生に提供している情報が、学生が知りたい内容とずれている可能性があります。そのうえで、個別アプローチでの注意点を考えて下さい。
個別アプローチとしては、ダイレクトリクルーティングやリファラル採用が一般的ですが、ここでは学生に対してスカウトメールを送って反応をさぐる手法や、イベントでの個別接触をイメージしてみます。
御社が欲しい人材要件に沿った条件で学生側の履歴内容、PRポイントをみながら絞りこんでいく際に、学生側の価値観や志向に寄り添うスタンスを示しながら学生と接触することです。学生がPRしているパーソナルなエピソードをどのように受け取めたのか、「あなたがやりたいことと当社の仕事がこのようにつながっています」というように具体的に伝えて下さい。またできるだけ「選んでもらう」姿勢を保って、相手に安心感、信頼感をもってもらうことです。
そのためには、「人対人、1対1」で継続的に接することが大切です。まさに「この人と一緒に働きたい」と思ってもらえる社員が前面に出ていくことが、個別アプローチでは効果的なのです。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長