リテール業界です。少子化で新卒採用市場が厳しい状況ではありますが、店舗数拡大のため新卒採用人数を前年の倍にする計画です。学生の認知度を上げるため、広報活動の他に何からやれば良いでしょうか。
先日、ある外食産業の企業が「店長の給与を業績に応じて年収2000万円まで引き上げる」というプレスリリースを発表しました。実際に何人が2000万円に到達するのかは不明ですが、仮に対象者が3名いたとして、それぞれ+1000万円の引き上げだとしても総額で3000万円にすぎません。広報効果を考えれば、これは安い投資だといえるでしょう。
むしろ注目すべきは、給与額そのものではなく「インパクトある仕掛け」で企業認知度を一気に高めている点です。例えば「入社1年目から有給休暇30日付与」「海外研修の実施」といった、他社と明確に差別化できる取り組みを打ち出すことで、採用やブランディングに強烈な効果をもたらすはずです。
金銭的インセンティブだけでなく、「話題になる仕掛け」を設計することこそ、現代の人材獲得競争においては重要だと考えます。
個人としてはそんなのに釣られる人を好ましいとは思っていませんが、採用人数を倍にするとなれば大胆な施策は必要になってきます。
このコラムの担当者
三條 正樹
日本エス・エイチ・エル株式会社 取締役