内定を出しても強力な大手の同業がおり、大半がそちらに流れてしまいます。どうやって応募者のモチベーションを維持すれば良いでしょうか。
内定を出した後に同業の大手に流れてしまうというのは、中堅・中小企業にとって共通の課題です。
ただ、受け止め方を変えてみませんか。応募者が貴社と同業の大手とともに受験しているということは、規模とは別の魅力が貴社にあるからではないでしょうか。さらに大半が流れても、貴社を選択してくれる内定者もいるわけです。そうした貴社の魅力を改めて整理して、いままで以上に応募者にわかりやすく伝える工夫をしてはいかがでしょう。
社名のブランド力や給与条件など大手が優位なポイントもありますが、「貴社だからこそ、自分の成長性を感じることができる」「責任ある仕事、裁量権を任せられる機会が多い」といった点は、規模に関係ない強みとして訴えられるものではないですか。組織の風通しの良さ、成長のスピード感なども魅力となるはずです。
内定者と経営者、社員とのつながりの強さ、距離感の近さも大切です。「自分は期待されている」「歓迎されている」と感じてもらえるように、個別にアプローチをして「入社後は、このような仕事を任せたい」「こんなプロジェクトを考えているので、参加してほしい」といったメッセージを伝えて下さい。
こうしたフォローで無事に入社までつながる社員が増えていけば、次の採用にも効果的につながっていくはずです。
このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長