スノーボードの国母選手についてどう思いますか?
国母選手については、支持派、お叱り派といろいろいましたが私も同様に理解できる面とそうでない面があります。
しかし、すでに17日間のオリンピックも終わってしまいましたが、いったいオリンピック前の彼についてのマスコミの騒ぎは何だったのでしょうか。いざオリンピックが始まってしまえば、カーリングやフィギュアの追っ駆け気分丸出しの応援騒ぎに熱狂し彼のことは忘れたような扱い。まるで、その直前の朝青龍の引退騒動の後、オリンピック開催前のネタ捜しに運悪く彼が引っ掛かったような感じがします。服装や着こなしは当人の価値観や流儀に近いものであり、日常をプロスノーボーダーとしての価値観で過ごしてきた国母君には想像もつかないリアクションだったのではないでしょうか。もちろん彼自身がそうした場の理解が薄かった点は反省すべきですが、日本選手団として選ばれた場での着こなしという点では、記者団の前に出る前に関係者が注意するなり後ろの方に控えさせるなり対応はできたはずです。むしろその後の数回の謝罪会見の設定や在学する大学の応援取りやめの処置など周りの対処がどうなのかと思います。競技に専念させ、大会終了後にしかるべき対応をします、で良かったのではないでしょうか。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長