エンゲージメントサーベイを導入中です。結果から気づかされることは何となくあるものの、具体的な施策にまで落とし込めず、形骸化しています。サーベイの効果的な使い方についてどのようにお考えですか?
エンゲージメント全体に影響を与える重要項目の改善に絞るべきです。重要項目の設定方法についてはいくつかのやり方がありますが、最も簡単なのは、エンゲージメント全体を表す代表項目を作る、あるいは定めること。仕事へのやりがい、誇り、熱意、活力を示す項目などがこれにあたります。例えば、「この会社で働くことを誇りに思う」「この会社で働くことを親しい友人や家族に勧めたい」などです。
重要項目とその他項目との関連を調べ、得点を向上させるべき関連項目を3項目程度に絞ってアクションプランを作成します。必ず毎年改善すべき項目とアクションプランを全社に発表し、それを実行したうえで、翌年のエンゲージメントサーベイを実施する際に改善の効果を定量的に示します。形骸化してしまう理由は、会社がアクションプランとその効果を示し続けられないからです。具体的な施策に落とし込めない理由は、経営層がエンゲージメントを重要視していないからにつきます。改めて経営トップの本気度を確認してください。
このコラムの担当者
清田 茂
日本エス・エイチ・エル株式会社 執行役員