個人情報保護を盾に、自分の適性テスト結果を上司に見られることを拒む社員がいます。どのように納得してもらえればよいでしょうか?既に全社員の受検が完了しており、これからデータを活用しようという段階での苦情に困惑しています。
確かに適性テストの結果は個人情報に該当します。しかし、適材適所の人材配置、パーソナライズされた能力開発支援などの目的で利用することは、会社の組織運営上必要な業務であり、適性テスト結果を一般的な人事施策に用いる場合、これらの情報は要配慮個人情報に該当するとは言えません。また、適性テストを全社員に実施する段階で個人情報利用に関するガイドラインを示しているはずです。
したがって、従来の計画を変更したり、追加で全社員から個人情報利用に関する承認を取り直したりする必要はありません。計画した施策を粛々と進めてください。
一方で、上司の閲覧を拒む方に対する個別の対応は必要です。人事部が直接対話の機会を作り、人事施策のねらいと効用、適性テスト結果の必要性と利用目的、閲覧者の制限、取り扱い方に関する説明を丁寧にしてください。この対話を通じて、その方の状況を詳細に把握し、得られた情報を直属の上司へフィードバックしてください。現場の上司にとっても有益な情報になるはずです。
いずれにせよ、従業員のウェルビーイングに貢献したいという会社の姿勢を示し、理解してもらう努力を進めてください。たとえ理解してもらえなかったとしてもです。
このコラムの担当者
清田 茂
執行役員