No残業とグローバル化って矛盾していると感じませんか?
矛盾しているとはどういう意味なのでしょう。「グローバル化」が、海外企業との競争の激化を意味し、勝ち抜くためには「ノー残業」なんて悠長なことは言っていられないということでしょうか。
「グローバル化」を「ダイバーシティの促進」と考えてはいかがですか。
会社に奉仕、生涯雇用といった働き方が日本の高度成長を支えたことは確かですが、そうした日本型雇用の特徴も崩壊しているのが現実です。グローバル企業として成功している企業は、多様な人材の宝庫です。旧日本型企業のサービス残業的な発想をもっている企業は皆無でしょう。そんな会社には優秀な人材は残りません。グローバルな競争にも勝てません。
社員、幹部の会社にいた時間(働いた時間)がただ長ければ会社の業績がアップするものではありません。社員の働き甲斐、企業の社会的な存在感、こうした点を考えれば矛盾はないでしょう。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長