マニュアル通りの応答しかできない応募者が目立ちます。自分の言葉で話す為のコツは?
社長も政治家も参謀が書いた原稿を読んでいるのですから、応募者がマニュアルにしたがって準備した受け答えをするのは当たり前です。とはいえ、マニュアル通りの応答しかできないことの問題点は何でしょうか。
- マニュアル通りにすることが目的化してしまう。
- マニュアル通りに行動することが周囲の不満足となっていることに気付かない。
- 意味と価値について無頓着な人間ができあがる。
やはりマニュアル通りにしか応答できない人ばかりになることは忌々しき事態ですね。
ご質問の「自分の言葉で話すコツ」ですが、私が意識していることをお話します。
まず理解していただきたいことがあります。聞き手には、自分の言葉で話しているかどうかはわかりません。そう見えるか、見えないかの差だけがあります。つまりそう見える話し方ができれば大丈夫です。
- わかっていることだけを話す。聞きかじりで整理できていないこと、きちんと理解できていないことを話すと質問に答えることができずにぼろが出ます。
- 小学4年生に話すつもりで話す。専門用語を使うとわかったような気持ちになってしまうものです。子供に話すとなれば、不明確な表現や専門用語による曖昧さは省かざるを得ません。易しくてはっきりしたことばで表現するための工夫がおのずとなされます。
- 聞き手の理解度を確認しながら話す。話の途中で「ここまでのところでわかりづらい点はございませんか?」などの質問をはさみ、不明な点を解消しながら進めると理解が促進されます。
最後に1つ。どれだけ話し方を工夫しても、自分独自のダイナミックな経験がなくては聞き手を惹きつける話は難しいと思います。小手先の工夫よりも経験が大事なのは言うまでもありません。

このコラムの担当者
清田 茂
日本エス・エイチ・エル株式会社 執行役員