褒めて伸びるタイプと叱って伸びるタイプを適性テストで見極めることは可能ですか。
人は基本的に褒めるとその行動を繰り返します。子供に勉強をさせたいなら、勉強していることを褒めることです。簡単な計算問題を間違える子供を叱った途端に勉強そのものに対するモチベーションが低下します。
褒めて伸びるタイプか叱って伸びるタイプかを判定しようとすれば、全ての人が褒めて伸びるタイプになります。もちろん褒めることが褒められる人にとっての報酬となることが前提です。報酬をもらって喜ばない人はいませんので。
むしろ、その人の何を褒めると最も意欲的になるかを適性テストで見極めるべきです。これがわかれば良いタイミングで効果的に褒めることができるようになります。論理的な人は根拠のない褒め言葉をもらうと何か裏があるに違いないと感じます。その褒め言葉は報酬になりません。一方、どんな褒め言葉でも喜んでやる気を出してくれる人がいます。パーソナリティが効果的な褒め言葉を決めています。
叱って伸びる人には、その仕事に対して強くゆるぎない意志が既にあります。叱っても意欲の低下が見られないことが特徴です。間違えてはいけないのは、叱るから伸びるのではなく、叱ってもやめないということです。これはパーソナリティの問題ではありません。

このコラムの担当者
清田 茂
日本エス・エイチ・エル株式会社 執行役員