2013年卒から採用選考の時期が大きく変わるかもとの話がありますが10年後、日本の新卒採用は今とどう変わっていると思いますか。利用するツールの変化、新卒採用そのもののあり方など、もし予想していることがあればお教え下さい。
正直言ってツールについては予測はできません。約15年前の1995年以前にインターネットがここまで普及し、今日のように就職活動が変化するとは誰も予想できませんでした。10年後もどのようになっているかは予想もつきません。携帯電話のような個人ベースのモバイルデバイスを活用しつつかつ本人認証が可能なシステムが確立され、いついかなる場所からでも応募、受検できるような時代になっているかもしれません。 もちろん、日本の新卒一括採用そのものが継続している保証はありません。「大学卒」という肩書が今以上に軽くなっているかもしれません。日本企業の大多数がグローバル企業化して、新卒も多数の国から採用が当たり前になっているかも。
個人的には、「大学卒」という肩書ではなく、真に実力とやる気のある人が望んだ職務に就ける時代になってほしいと思います。その点では、大学は入るのはたやすく卒業が難しいハードルがあり、就職は学業成績とインターンシップのような就業経験の成果から総合的に判断するシステムになってほしいですね。もちろん、若い時代の就業は何度でもやり直しがきく社会であることが前提ですが、そうした社会になれば当社の職務適性検査の果たす役割が今以上に広がっていくと考えます。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長