面接に十分時間を取って、いつも通りの質問をぶつけても「何を考えているのか」よくわからない応募者が増えた。こちらの面接の問題かもしれず合否を迷う。どう判断すれば良いのでしょう?
何を考えているのかよくわからない原因は2つ考えられます。
1つ目は、面接官と応募者の価値観が大きく異なるため。価値観は考え方の前提を規定していることがよくあります。価値観が異なると、相手が何を言っているのか理解できなくなってしまいます。
2つ目は、面接官の面接技術が弱いため。応募者は入念な準備で面接に挑みます。いかなる質問に対しても及第点をとれる解答をするため、想定問答を重ねてきます。
不自然なほど円滑な面接のやりとりやマニュアル本に掲載されているような模範的解答に違和感を持っても切り崩すことが出来ずに面接を終えてしまうと、面接官は応募者を評価できなくなります。
いずれにせよ面接官選抜のやり方を見直す時期に来ていると考えられます。昨今グローバル人材要件として重要視されている「異文化を理解し受容する性質」を面接官選抜基準に加えてください。また、選抜された面接官には必ずファクトファインディング(事実収集)の訓練を課してください。

このコラムの担当者
清田 茂
日本エス・エイチ・エル株式会社 執行役員