人事部は直接社員とのつながりをもつべきだと思うのですが、この考え方は間違っていますか?
「従業員700名弱のメーカー人事部員です。人事部に異動してきて、社内で人事部に対するイメージが非常に悪い、と感じました。何をやっているのかわからないとか、人事考課の閻魔帳をつけているんじゃないか、というのがその原因かと思います。そこで、上司に「社員とのつながりをもっと増やしては?」と提案したところ、「それは、癒着だと思われたりするだろ」と言下に却下されてしまいました。」とお書きです。
メーカーさんの場合は、生産ラインに近いところに工場長、労務長といった総務畑の方がいらっしゃるので、「人事」というと賞与や昇進昇格、配置転換などの判断材料になる人事考課をする粗さがし部署とのイメージがあるのかもしれませんね。
「直接社員とつながりを持つ」ということが具体的にどういう行動なのかわかりませんが、「人事部」の顧客は当然社員ですから、自然体で「人事部」の仕事の内容を知らしめる工夫をなさってみてはいかがでしょうか。人事評価制度の公平性や妥当性などをきちんと説明することができれば、社員側にも人事部員との接点が増えても癒着の機会がないと理解してもらえるはずです。
「人事部」に限らず企業のどの部署も自分たちの業務内容について他部署に理解してもらわないと会社はまわって行きませんよ。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長