ストレスを解消する術を自覚していないのに、仕事に差し支えるレベルのストレスによる障害をきたさない人は、やはり強い人なのでしょうか。
ストレッサーには個人差があります。同じ部署で働くAさんとBさんがいるとします。Aさんにとってこの職場は強いストレッサーであったとしても、Bさんにとってはやる気が出る職場ということがあります。
ストレス解消を自覚しているか、していないかの問題ではなく、そもそもストレスを感じていない人もいらっしゃるのです。これは強さではなく、環境との相性問題です。
また、周囲のサポートが効いているという可能性も考えられます。ストレスを感じる状況になると周囲がうまくストレスコーピングを支援していたら、大きな問題にはなりません。
仕事や環境がフィットしていて、周囲の支援を得られる職場であれば、厳しく難しい仕事環境は問題を生むのではなく、人を強く育てるのです。

このコラムの担当者
清田 茂
日本エス・エイチ・エル株式会社 執行役員