同じ環境で「伸びる人」と「伸びない人」がいます。同じ傾向の人を採用しているはずなのに、どうしてこういう現象がおきるのでしょうか?
「同じ傾向の人」を採用なさっておられるということですが、あくまで基本的な傾向ですし、能力面でもまったく同じということはないはずです。実際は、仕事をしていく中で本人がどのように感じ、またどう考えながら仕事をしていくかでその後の結果が異なってきます。たとえ入社後、同じ配属先で同じ環境であっても伸び方が異なってきます。同じチームに所属し同じ上司についても同様です。また、従来通りのやり方で指導していても成長の仕方が違います。まさに「人には個性がありまったく同じ人はいない」ということの証しでしょう。
外的要因である環境を同一にすることが重要ではなく、入社後の個々人の仕事に関する意欲、興味、理解度をきちんと把握しそれぞれに合わせた対応をとることが大切なのではないでしょうか。むしろ、伸長度に合わせそれぞれに合った異なる環境(雰囲気)の中で仕事をさせた方が成果につながるものです。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長