営業社員の底上げをはかりたいのですが、何から手をつけていいのかわかりません。他社事例でも構いませんので、実施の仕方についてアドバイスをいただけないでしょうか。
できれば営業社員全員にアセスメントを実施してみて下さい。特に御社での成績優秀な営業社員と成績が芳しくない社員で比較してみて下さい。御社の営業業務に必要なコンピテンシーがわかります。また営業社員の仕事に対するモチベーション、組織に対する意識が測定できます。適性が高くモチベーションがある社員については、営業に出る際に必要な知識、情報の取得、高度化プログラム、そして営業先でのヒアリング、プレゼンテーション、クロージング手法に関するプログラムをしっかり教えていけば、経験に応じてバリエーション対応力が付き営業力は確実にアップします。問題は適性が低く、いつまでもモチベーションが上がらない社員です。こうした社員を一気に優秀層に変身させるのは難しいですので、上長、先輩のフォローで通常レベルの結果が出れば良しとしましょう。結局は、理想的な全体の底上げに苦労するよりは優秀層を増やしさらに成長させた方が成果は大きいものになります。最後までモチベーションが上がらない社員は、営業職以外の適性を見出してあげましょう。
なお、「人」の面ばかりではなく、営業業務自体を見える化、システム化してくことも組織としての営業力の底上げには必要です。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長