タレントマネジメントに興味があります。日本企業における具体的な活用方法を教えてください。
タレントマネジメントは、現在及び将来のビジネスニーズにあわせて人材をうまく活用し、組織の生産性を向上させる様々な取り組みのことを言います。
ヒューマンリソースマネジメントもヒューマンキャピタルマネジメントも基本的には同じで、採用、定着、配置、任用、能力開発、昇進昇格、後継者計画等の取り組みのことです。
日本企業の事例として、某大手食品会社は効果的な人材配置を行うため、従来は上長の推薦によって決まっていた人事異動を科学的な手法に改善しました。具体的には、実績、意欲、コンピテンシーを異動の軸として定め、これらの定量情報を定期的(年1回)に収集し、配置の判断材料にしています。データの客観性を向上させるため、考課者訓練、適性検査を導入しました。結果として、事業部をまたぐ画期的な異動が可能となり、マネジメント層の活性化に貢献しました。

このコラムの担当者
清田 茂
日本エス・エイチ・エル株式会社 執行役員