コンピテンシーのマトリクスを細かくし過ぎると運用が回らず、大雑把過ぎると実効性が低くなってしまいます。コンピテンシーの活用に困っています。どうしたらいいでしょうか?
社員個人に対するコンピテンシー活用場面は以下のように分類できます。
- 採用選考
- 配置任用
- 昇格選考
- 能力開発
- 後継者計画
使い方は以下の2つです。
- アセスメント結果から人を選ぶ。
- アセスメント結果を本人に返して行動変容を促す。
細かくしすぎることの問題は、アセスメント・評価情報の収集が煩雑になることです。コンピテンシー評価は、上長による行動評価や360度評価、専門アセッサーによるアセスメントセンター、適性検査等があり、方法によっては収集の簡便性が異なります。
大雑把過ぎることの問題は、コンピテンシーと職務との関連性が希薄になり、妥当性が弱くなることです。職務との関連がない要件を基準に選抜したり、育成したりしても無意味どころか、大きな不利益となります。
つまり、妥当性の高いコンピテンシーをできるだけ少ない項目抽出して、扱うことが最も効果的なやり方といえます。

このコラムの担当者
清田 茂
日本エス・エイチ・エル株式会社 執行役員