今年の採用で学生と話をしていると、「●●にこう載っていたから」「××さんの話をまだ聞いていないから」と、人から受動的に聞いた話を物事の判断基準にする人が多いと感じます。こういった傾向は近年貴社やその他の企業でもよく見られるものでしょうか?
「最近の学生は……」とひと括りにするのは良くないのですが、こうした傾向は強くなっていると感じます。インターネットによる情報検索が当たり前になったことで情報量は圧倒的に多くなりましたが、どの情報が適切かの判断基準まではネット上ではわからないためアクセス数(話題性)に頼る傾向があります。加えてSNSの浸透により「人の話題」を自分も後追いすることに意識が行ってしまうようです。中には、知っていることに満足し自分では実際経験すらせずに人に伝える人も増えています。
携帯の「待ち受け画面」ではありませんが、思考自体が「待ち受け状態」になってしまっている気がします。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長