大なり小なり人間関係の問題を抱えている組織は多いです。「部下に指示したはずなのに、その通りに動いてくれなかった。」「AさんとBさんは喧嘩腰で討論している姿をよく見る。」など、皆さんにも覚えがあるかもしれません。 人間関係は、対話の中身に大きな影響を受けます。組織開発研究の第一人者である中村和彦先生の著書を参考に、人間関係を成熟させる対話のあり方をお伝えします。

対話の中にある「コンテント」と「プロセス」

対話にはコンテントとプロセスという2つの側面があります。話されている内容(What)はコンテントです。お互いに同じ内容を聞いていますので、参加者間に認識の齟齬が生まれることは多くないでしょう。
対話には、もう一つ「プロセス」という側面が存在します。人と人との間に起こっていること(How)を示す要素です。例えば表情、参加者間の関係性、各参加者が考えていることなど、対話を取り巻く様々な要素がプロセスに含まれます。
氷山モデルで表されることが多く、コンテントはほぼ表面化しています。一方プロセスは、表情や声色などの表面化された要素もありますが、各参加者の思いや場の空気感などは水面下で発生し、変化していきます。


部下に響かせるためには、プロセスに目を向けるべき

対話中は、その内容(コンテント)に意識を向けがちです。しかし、プロセスはコンテント以上に相手へ影響を与えています。近年の心理学研究では、「情報が伝わった時、受け手がどのように意味づけしたのかが重要である」という考えが注目されています。
例えば、上司が十分に検討し、意図を持ったうえで部下に指示を出したとします。部下は「はい。」と答えました。それを聞いて、上司は「情報伝達が完了した。」と認識するでしょう。
しかし、部下自身の認知の癖や上司との関係性によって、受け取り方は異なります。「自分だったらそんな判断しないのに。」「とりあえず言われた通りにやればいいんでしょ。」など、時には上司の予想だにしない意味づけを行っているかもしれません。
情報の送り手と受け手で意味づけた内容に開きがあるほど、当初の指示が正しく遂行される可能性は減るでしょう。一方的な情報の伝達だけでは不十分です。プロセスに目を向け、部下の思いや認識などに踏み込んだ対話を行うことで、はじめて部下の認知に影響を与えるコミュニケーションがとれるのです。

プロセスに目を向けることのメリット

プロセスに目を向けることで、大きく2つの効果が得られます。
  1. お互いの開放領域を広げることができる
  2. 上図は「ジョハリの窓」という理論を図示したものです。対話のコンテントとプロセスをこれに当てはめてみます。まずコンテントは開放(Open)の領域に入ります。プロセスの中で各自が思った内容については、共有しない限りは盲点(Blind)もしくは隠れている(Hidden)領域に入ります。
    開放領域が狭い関係性では、お互いにすれ違ったり、ストレスを抱えたりします。プロセスに目を向けてお互いに開示することで、開放領域を広げてすれ違いを防ぎ、信頼関係を深める効果が得られます。
  3. 対話の内容を真に共有し、行動変容を促すことができる
  4. 上述した指示出しの例では、上司は部下に一方的な命令のみを伝え、プロセスの部分には一切目を向けませんでした。これだと指示が曲解されるだけでなく、今後の人間関係の不和が生じる可能性すら抱えてしまいます。
    一方的な命令よりも、自分が意味づけて納得したほうが、行動に移す心理的ハードルは下がるものです。部下も考えを伝えお互いに思いや認識を開示し合い、相互に共有することで、はじめて行動変容につながるのです。

プロセスに焦点を当てる時間を設けましょう

今までプロセスに目を向ける機会が少なかった方は、まず相手の表情、声色、仕草などを意識してみましょう。そして対話や指示の後に、プロセスについて感じたことを相互にフィードバックする時間を取ってみてください。数分間で構いません。
 「いつもより浮かない表情をしているね。気になったことはある?」「今までの指示の出し方について、どう感じていた?」などの声かけから始めてみると良いでしょう。
参考文献:中村和彦(2021). マネジャーによる職場づくり 理論と実践 日本能率協会マネジメントセンター

変化の激しい時代、新たな価値創造に向けて組織は変化を加速させています。同時に、そこで働く一人ひとりは、自分のライフスタイルやライフステージに応じて柔軟にキャリアを選択する傾向が強まっており、これまでの組織が主導する一律のキャリアパスが機能しない現実があります。こうした背景から、従業員が主体的にキャリアを形成していく「キャリア自律」は組織の人材育成のスタンダードになりつつあります。本コラムでは、キャリア自律を実現するヒントと組織としてのキャリア自律支援策をご紹介します。

キャリア自律への7つのヒント

具体的なキャリア・ビジョンのあるなしにかかわらず、自分の将来を考えるにあたり、キャリア・マネジメントを成功させた人たちのヒントをご紹介します。

組織として、人事としてできること

これら主体的にキャリアを築くヒントを元に、次のような施策が組織や人事として考えられます。
まず、従業員自身が自分を振り返る機会、自己理解を促す機会を提供することです。アセスメントは簡便かつ網羅的に自分の特性を可視化することができるため、おススメです。当社では、パーソナリティ価値観モチベーションリソースなど、様々な観点のアセスメントツールがあり、自分をより良く理解する手助けを行います。結果を解釈する際、適切な知識を持った第三者(人事、上司でも可能です)がフィードバックすると更に理解が深まります。最も効果的な方法は1on1のフィードバックですが、難しい場合は集合研修での実施も可能です。また、自分の能力を成長させる教育プランやリソースを提供します。すでに多くの企業は実施していると思いますが、自身の気づきと教育や能力開発がセットとして体系的に行えると理想的です。
部下を持つ管理職層へのインプットも重要です。キャリア自律の考え方を伝え、理解を促します。単なる業務支援ではなく、部下のキャリア支援を行うという視点を持つと、個々人の特性や特徴に合わせて中長期的な視点で業務のアドバイスができるでしょう。キャリア支援の手助けは本人の成長を促し、結果的にパフォーマンスやエンゲージメント向上につながります。
また、組織の仕組みとして、キャリアコーチ、キャリアカウンセラーなどの専門職を配置することも一案です。専門家にアクセスできる環境は実際に従業員のキャリア形成に役に立つだけでなく、組織が主体的キャリア形成を支援するという明確なメッセージにつながります。

おわりに

日々の業務で自分のキャリアを俯瞰する機会のない人もいるかもしれませんが、キャリアの旅は選択したら終わりではなく、常に進行中です。私たちは絶えず進化し、成長し、自己改革を続けています。本コラムが、自分自身のキャリアを主体的に描き、またそれを後押しする組織作りのヒントになれば幸いです。
参考:Career Management: The Psychology behind Self-Reflection

2024年6月27日に、恒例の採用シンポジウムをLIVE配信しました。実務も把握する採用マネジャーの方々が赤裸々に自社の取り組みをお話いただき、毎年ご好評いただいております。今年は、SMBC日興証券株式会社、住友商事株式会社、日本電気株式会社の3社をお招きし、自社の取り組みや今後の展望について率直に意見交換を行いました。配属先決め採用、ジョブ型採用、採用要件定義の見直しなど、旬の話題から採用担当者を悩ます永年の課題まで、充実した講演とディスカッションでした。

このシンポジウムのLIVE配信では、採用担当者である視聴者の皆さんに以下2点質問しました。

・前年と比較し、現在の内定受諾率は?
・26卒採用の検討事項として、関心が高いものは?

今回は、この視聴者アンケートから見えてきた各社の来期採用に向けた課題と、当社でご支援できる対応策について解説します。

25卒採用の現状と26卒採用に向けた課題とは?

シンポジウムのパネルディスカッション冒頭に回答いただいた、2つの質問の結果です。

Q1.前年と比較し、現在の内定受諾率は?


少子化と人材流動性の高まりを受けて、新卒採用が売り手市場と言われている昨今、早期に多くの学生が内定を持っていることが度々話題となっています。各社の実際の内定受諾状況はどうだったのか。回答は見事に分かれました。変わらないが全体の4割、高くなった/低くなったがまったく同じ30%。内定受諾率が世の中全体で特定の傾向を持っているとは捉えられませんでした。6月末時点での内定受諾率は各社各様であり、業界、企業規模、選考スケジュール等の様々な要素が影響しているだろうことが推測されます。

Q2. 26卒採用の検討事項として、関心が高いものは何ですか?


一方、来期に向けた課題は一定の傾向が見られました。関心事項の高い上位3項目はインターンシップ、母集団形成、内定者フォローでした。多くの学生と企業にとって最初の接点となるインターンシップ、そのインターンシップも含まれる母集団形成全般、そして工夫を重ねた末に確保した内定者を入社まで導くフォロー施策。採用活動の「始め」と「終わり」が特に課題として認識されており、まさに人材獲得競争の激化が背景にあることがうかがえます。

3つの課題と対処法

上位3つの関心事項は、アセスメントを主力とする当社事業は一見関係が薄いように見えるかもしれません。しかし、それぞれアセスメントの活用が可能です。

インターンシップ
採用選考は、ひと昔前の「企業が学生を選抜するもの」ではなくなっています。「選び選ばれる関係」「学生のキャリア観に寄り添う」といったキーワードがシンポジウムでも挙がりました。まさにこの考えに基づき、インターンシップは職務体験による仕事や会社理解を促す機会を提供しています。マッチングという観点では、企業側の情報を理解するだけでなく、応募者も自分自身を理解していることが重要です。自分はどんなことが得意で、何をしたいか。インターンシップの機会にOPQV@WMQなどを実施し、ぜひ学生にフィードバックしてあげてください。学生自身の行動特性、価値観、モチベーションリソースが可視化され、就職活動に大いに役立つことでしょう。加えて、自社の業務や組織風土などもうまく言語して、各種アセスメントの項目と結びつけながら解説することで、向いている人の背中を押し、またそうでない人のセルフスクリーニングを促す効果も期待できます。


母集団形成
人材獲得競争が激化している現状では、そもそも欲しい人材が応募してくれない、選考に進んでも辞退してしまう、という課題があるかもしれません。一見アセスメントでの解決が難しそうですが、改めて、この「欲しい人材」を見直すことが母集団形成における課題解決の糸口になるかもしれません。画一的な人物像が採用活動において機能しなくなっているのであれば、人材像をスキルベースで定義するのも一手です。人物像をスキルに分解することで、これまでターゲットとみなしていなかった集団が特定のスキルを持つ新たなターゲットになるかもしれません。今までの型にあてはまらない人たち、取りこぼしていた人たちを見直し、新たな母集団形成につなげられる可能性を秘めています。仕事に必要なスキル、応募者のスキルの可視化はアセスメントが活用できます。


内定者フォロー
内定後、入社までの期間も継続的な「相互理解」の機会が必要です。インターンシップの対応策でご紹介した、各種アセスメントでの自己理解促進はこの場面でも役に立ちます。さらに、細やかなフォローをするために、リクルーターや先輩社員との相性を各種アセスメントから予測することも可能です。相性の考え方は大きく2つあります。「①自分と似たコミュニケーションをとる」、「②自分と相互補完的な特徴を持つ」です。 実施にあたって、学生と面談する社員やリクルーターに事前にOPQを受検してもらいます。学生のアセスメント結果から、希望する職種やキャリア、性別など属性情報のほか、個人特性の相性もふまえて、より個別的なコミュニケーションが可能になります。

おわりに

25卒の採用選考が続いている中、すでに多くの企業が来期の採用に向けても計画を進めています。他ではなかなか聞けない各社の事例とともに、本コラムが採用活動の改善のヒントになれば幸いです。

360度評価は被評価者を本人と周囲の他者(上司、部下、同僚、その他)が評価する仕組みです。複数の人が評価するため誰か一人が評価するよりも多くの視点から評価情報が得られます。多くの人が評価するから正しいとか、客観的になるとか、そんな簡単に評価が是正されるわけではありません。しかし、普段は評価者にならない部下や同僚からの評価には、被評価者に新しい気付きをもたらす力があります。だから360度評価のフィードバックは能力開発にもってこいの方法なのです。
近年、経営幹部(事業部長、執行役員、取締役など)の能力開発を目的とした360度評価を導入する企業が増えています。
本コラムでは、経営幹部の能力開発に360度評価のフィードバックがどのように役立つかについて述べます。

フィードバックされない経営幹部

会社のなかで最もフィードバックされない人は誰か。おそらく企業のトップ、社長やCEOでしょう。多くの人にフィードバックしているにもかかわらず、自分はほとんどフィードバックを受ける機会がありません。フィードバックを受けられなければ成長できません。トップの継続的な成長がいかに難しいかわかります。
トップに限らず、企業では役職が上がるにつれて、フィードバックを受ける機会が減少します。従業員であれば、半期ごとの査定、1on1ミーティング、研修など様々なフィードバックの機会があります。役職が上がるにつれて、査定は業績などの結果だけになり、上司との面談や研修もなくなっていきます。フィードバックされる側から、する側になるからです。

フィードバックの重要性

経営幹部にとってもフィードバックを受けることは重要です。特に経営幹部のフィードバックでは、自己理解を徹底的に促します。深い自己理解が自身のポテンシャル発揮とマネジメント効果の最大化につながるのです。

フィードバックの方法

経営幹部を対象とした360度評価のフィードバックは、外部の専門フィードバッカーによる1対1の個別セッションで行われることが一般的です。セッション内容は以下の通りです。

・360度評価レポートの概要説明
・役割認識と重要なコンピテンシーのすり合わせ
・評価結果に基づく強みと弱みの明確化
・開発課題の特定

この層に対するフィードバックは職務に関する具体的な指導やアドバイスよりも、自己理解に焦点をあてます。フィードバッカーが意識すべきポイントは以下の通りです。

・上司の役割期待と本人の役割認識とのギャップを明確にして、その理由を探る。
・他者からの否定的な評価を受け入れられるように心理的なサポートをする。
・能力の名称や定義を誤解しないよう正確に丁寧に説明する。

多くの経営幹部は他者評価をとても繊細に受けとめます。評価者が想像するよりも強く心理的な影響を与えます。フィードバックを効果的なものにするために、フィードバッカーは被評価者を落ち着かせ、評価の要因を一緒に検討する雰囲気を作ることが大切です。

会話例

被評価者が気付きを得る時にどのような会話がなされるかについて、実際の会話の一部をご紹介します。
(会話例1)
・フィードバッカー「次は協調についてです。『人の態度や意見、動機に関心を示す』の自己評価は5点、部下のひとりは2点でした。他の部下と同僚は4点と5点に集中していました。どうしてこのような結果になったのだと思いますか?」

・被評価者「誰が2点を付けたかはわかります。この方はパフォーマンスがとても良いのですが本人に自信がありません。去年入社したばかりで前職の時のように周囲から評価されず悩んでいます。私の指摘でプライドが傷ついたことがありました。『人の熱意を奮い立たせ、前向きな職務態度を抱かせる』に1をつけたのもこの方だと思います。」

・フィードバッカー「ここですね。」

・被評価者「そうです。この点は私がアプローチを変えるべきです。プライドを傷つけることが目的ではなく、失敗から学んで欲しかっただけなので。」

・フィードバッカー「そうですね。」

・被評価者「私が過保護だということです。部下に成功体験を積んでほしいと思うあまり口を出しすぎています。」

・フィードバッカー「そうですか。」

・被評価者「部下からの提案に対して、それでやってみようと言うのも必要なんだなと痛感しました。」



(会話例2)

・フィードバッカー「評価のギャップが見られる項目は『論理的かつ合理的で考え抜かれ、判断を下す』、『人々が達成したいと思う長期的な目標の明確なビジョンを持っている』の二つです。」

・被評価者「どのセクションだろう。おそらく、本社の意見が強くて私が指示や判断が通りづらいセクションの評価ですね。」

・フィードバッカー「なるほど。介入の余地が無いため、戦略がそのセクションのメンバーに伝わりづらいということですか?」

・被評価者「そうですね。これはとてもありがたいフィードバックです。」

・フィードバッカー「戦略が伝わりづらいことは業務上どのように影響しますか?」

・被評価者「明確に問題になっているとは思いませんが、私が伝えきれていないことで戦略が通じていないのかもしれません。」

・フィードバッカー「そうですか。」

・被評価者「うーん。私はその方が私と違うビジョンを持っているからよいと思っています。同じ考えをしている人を部下に置くより、色々なアイディアがあって、それをまとめ上げることの方がよいものになります。私は部下全員が自問自答することで良い結果を生み出せると考えているので、全員に私と同じ意見をもって欲しいとは全く思っていません。」

・フィードバッカー「はい。」

・被評価者「私が思い当たるその方は、私とタイプが異なります。私は右脳派の文系タイプ、その方は左脳派の理数系タイプです。もしかしたら私の発言を大雑把なものと捉えているかもしれません。」

・フィードバッカー「そうですか。」

・被評価者「彼女は合理的なので、コミュニケーションの仕方として歩み寄っていかなきゃいけないとこの結果を見て学びました。」

・フィードバッカー「なるほど。他の方はあなたのビジョンをすんなりと受け入れているのですか?」

・被評価者「はい、そうですね。もう一つ考えられるのは、その方は会社の長期的なビジョンの実現方法に疑問を持っているかもしれません。ビジョンと目標はあっても実現のためにどう動くかは本社も発信していません。この点について私にも不満があるかもしれませんが、会社にも不満を持っているのかもしれません。」

・フィードバッカー「そうかもしれません。もう少しはっきりとした戦略を欲しているというメッセージかもしれないですね。」

・被評価者「戦略はあるのですが、計画は1か月前に告げられる感じなので、長期的な計画は作ることができません。そこが問題ですね。
その点が不安なのでしょうね。」

・フィードバッカー「その方のストレスコーピングや意欲形成の必要性についてはどう考えますか?」

・被評価者「はい、必要性がわかりました。」

おわりに

今回は経営幹部の360度評価フィードバックの会話をご紹介することで、どのように気付きが形成されるかをご紹介しました。 フィードバックは被評価者が自らの行動に気付くためのきっかけを与えることです。360度評価は効果的に考えるための情報を提供します。
より詳しく360度評価について知りたい方は、360度評価導入ハンドブック(無料)をご覧ください。

はじめに

コンピテンシーの360度評価は1990年代から存在するアセスメント手法です。管理職の評価育成方法として長年活用されており、多くの効用がある一方で運用を誤ると副作用が生じることがあり、活用には注意が必要です。近年、人的資本経営のための人材データ収集方法として改めて360度評価に注目が集まっています。
本コラムでは、当社の360度評価ツール「無尽蔵」について紹介します。

360度評価とは

360度評価は一人の被評価者に対して、周囲の複数人が能力を評価する仕組みです。1990年代にコンピテンシーアセスメントの手法として普及しました。コンピテンシーは能力が行動として顕在化したものですので、他者から評価しやすくこのツールとの相性がよかったのです。
主な利用目的は能力開発です。評価、選抜にも使うことも可能ですが、綿密な計画と適切な開発、細心の注意を払った運用が求められます。
メリットは複数の他者から評価を受けられること。自分ではできていると思っている行動が周囲からはできていないと見られていることがわかり、問題の原因究明や効果的な能力開発計画の立案ができます。デメリットは評価スキルが弱い評価者による偏った評価となることです。偏った評価は、誤った人事判断を導くだけでなく、被評価者と評価者との関係を悪化させることにつながり、チームをバラバラにしてしまうこともあります。

360度評価「無尽蔵」

360度評価「無尽蔵」は当社が2001年にリリースされたオンラインの360度評価ツールです。英国SHL社の「Perspectives on Management Competencies (PMC)」をベースに、より効果的な能力開発ができるよう日本独自の機能を搭載し、世界のSHLに先駆けてオンラインツールとして販売をはじめました。

360度評価「無尽蔵」の概要

「無尽蔵」の特徴

「無尽蔵」には能力開発に効果的な三つの特徴があります。