現在および将来のポテンシャルを持つ人を惹き付けて選抜する、という点で、企業はステレンボッシュ大学ビジネススクールから何を学ぶことができるのでしょうか。
将来のビジネスリーダーの選抜に成功
将来のビジネスリーダーを選抜する際、パフォーマンスを予測する魔法の成分はあるのでしょうか?社員の能力開発に投資する企業が、学校が採用する学生選抜アプローチを検討するのは賢明なことです。一流の学校は複数のデータ源に基づいた総合的かつ客観的なプロセスをとっており、どのデータが学業成績を予測するのか知っています。これにより、学業成績が向上し、最終的にはリーダーとしての成功が確実になるのです。
学校は、高等教育のメリットを十分に実現する可能性が高い学生を選抜して、知識が豊富でスキルの高い卒業生を輩出することを目指しています。学校の成功とその卒業生の成功は、「ベスト中のベストの人材」を継続して惹き付け、競争の激しいビジネス界における卓越したリーダーを育成する機会を与えます。3つ星認定されているアフリカのビジネススクール、ステレンボッシュ大学ビジネススクール(University of Stellenbosch Business School:USB)は世界クラスのMBAプログラムを提供しています。USBは卒業生の成功に熱心に取り組んでいます。学生が優秀な成績を収め、企業においてリーダーシップを発揮して業績と収益性を改善できる知識とスキルを身に着けてMBAプログラムを終了するようにしたいと強く願っています。
優秀な学生の惹き付けと選抜に用いるやり方やテストは様々ありますが、USBはMBAと大学院の経営管理プログラムの両方で、ポテンシャルのある人を正確に識別するカギを見つけました。様々な定量的・定性的基準を考慮に入れたアプローチを補完するために、USBはOPQとVerifyを選びました。
さて、選抜プロセスにおいて、客観的選抜データから得られた洞察を彼らはどのように用いるのでしょうか?
全てを包括した総合的アプローチ
高校や大学の学業成績に頼ることは、将来の成功の予測に概ねあまり役立ちません。それ単独で使用される場合は特にそうです。USBは包括性を重視し、パーソナリティや適性、知的能力、意欲、マネジメントコンピテンシーのポテンシャルを測定することによって学生の能力の全体像を収集します。以前の学校成績や勤務経験は、その像を補完するために使用されます。この総合的アプローチが、将来のリーダーシップの有効性を予測して選抜するための複数のデータポイントをUSBに提供します。
正確性と一貫性
USBは使用するアセスメントツールの妥当性と信頼性を検証しています。2012年と2019年に行われた2回の研究では、MBA卒業生の成績とSHLパーソナリティ(OPQ)および知的能力(Verify)スコアとの間に有意な関係が見出されました。これらの結果を踏まえ、USBはSHLアセスメントの使用を継続し、将来のビジネスリーダーのMBAパフォーマンスの予測に役立てています。
アフリカのための選抜と能力開発
USBのMBAは、アフリカにおけるトッププログラムとして格付けされています(国際的な評定機関であるUniversalによる)。世界中からの28,000人を超える卒業生と強力なグローバルな影響力を持ち、アフリカ大陸のビジネスリーダーを育成しようと強くコミットしています。このコミットメントが、南アフリカ、さらには広くアフリカ全体に関係する有効なツールをUSBが使用することの支えとなっています。 SHLアセスメントは客観性と公平性、適切な比較集団を提供しており、文化的バイアスがありません。
ポジティブな体験を通してポテンシャルある人を惹き付ける
採用においてポジティブな応募者経験がビジネスに良いことと同様に、学生の選考中のポジティブな経験は学校に対する見方に影響します。USBは、アセスメントの経験が自分たちのやり方における重要な利点であり、差別化要因であると認識しています。他のビジネススクールで使用されるテストとは異なり、SHLアセスメントは、長い準備を必要とせず、アセスメント時間は短く、直感的なオンラインプラットフォームを使ってアクセスが簡素化されています。
さらに、SHLとUSBが共同で、学生の能力開発を目的に、個人個人へのリポートやグループワークショップなどフィードバックを提供します。また、リーダーシップに関する講義の一部として、自分の振り返りをしたり話し合いをする機会もあります。この最後までの共有と内省のアプローチが学生の学びと能力開発の中心であり、USBのプログラムの重要な構成要素です。
現在および将来の可能性
以前の学業成績や勤務経験もある程度は役立ちますが、将来のパフォーマンスとコンピテンシーポテンシャルを客観的に測定することが差別化要因であることを、USBの経験は示しています。
この客観的アプローチによって、入学希望者は、現在と将来の両方のパフォーマンスのポテンシャルを示す公平かつ平等な機会を得ることができます。社員にMBAもしくは大学院の経営管理の資格を取らせることに投資しようとしている企業は、学業の成功を促進するそれらの基準でUSBが選抜していると信頼できます。その結果としての学業の成功が、社員を優れたビジネスリーダーに変える可能性を解き放ちます。
将来のビジネスリーダーの学業成績を予測するためにUSBがSHLを選択したさらなる理由については、https://www.usb.ac.za/choosing-shl-over-gmat/ をご覧ください。
原文はこちらです。
https://www.shl.com/en/blog/usbs-secret-to-success-in-finding-the-best-of-the-best-students/
筆者のNadine Butlerは、南アフリカSHLの戦略的営業マネージャーです。産業/組織心理学者でもあります。
大学でMBAの入学選考でOPQやVerifyが使われていることに驚きました。
SHLの先進的な人材科学とAspiring MindsのAI搭載人材アセスメントが組み合わさることで、SHLの世界中の顧客は自社従業員を変革できます。
ロンドン、2019年10月22日 タレントイノベーションのグローバルリーダーであるSHLが、人材評価のパイオニアリーダーであるAspiring Minds社を買収し、それによって、世界的に実績のある革新的商品群をより広く入手できる契約を発表しました。
11年前の創業以降、Aspiring Mindsは急速に成長し、Fortune 500のうちの100社以上を含む、世界3,000社以上にサービスを提供しています。その画期的な商品は、業界をリードするAIを活用した人材アセスメントおよび面接のツールを主流とし、コーディング、言語、ビデオインタビュー、スキルテストなどのポートフォリオを網羅しています。
これらは、SHLの強い革新基盤(この10年間の機械学習テクノロジー、厳格な科学、独自のデータセットなど)と完全に適合しており、SHLのお客様ははるかに高い精度と多様性で適切な人材を雇用および開発することができるようになります。
グローバル企業は、テクノロジーが企業業績の重要な実現要因となる第4次産業革命に適応しようとしています。調査によれば、デジタル人材の不足が真のデジタルトランスフォーメーションを実行するための主要な障壁です。その環境下、SHLソリューションは人材の優先順位の必要な変化を予測・マッピングし、優れた成果を上げることができます。
SHLのCEOであるアンディ・ブラッドショーは、次のように述べています。「デジタル戦略で組織を変革しようとしている企業と、そうできる人材を実際に持つ企業との間には、大きなギャップがあります。この買収は、プラットフォームレベルでSHLの商品群全体にAspiring Mindsの高度なAIテクノロジーを注ぎ込み、当社の厳格な科学を活用して、当社の10,000社を超えるお客様がデジタル時代で成功するために必要な人材を得ることを可能にします。」
Aspiring Mindsの共同設立者兼CEOであるHimanshu Aggarwal氏は、次のように述べています。 「Aspiring Mindsは急速に拡大し、米国、中国、インド、フィリピン、中東の企業と仕事をしています。SHLの一部になって、世界中の数千社の企業に商品やサービスを提供できるチャンスを得ることにわくわくしています。」Aspiring Mindsの共同設立者兼CTOであるVarun Aggarwal氏は付け加えます。「私たちの焦点はAIを現実世界に応用することです。SHLに加わることで、これまでにない技術革新の機会があると考えています。」
SHLは、2018年4月に独立企業として再構築されて以来、いくつかの新しいソリューションを立ち上げました。なかでもVerify Interactiveは、先日、HR Executiveによって2019年トップ人事商品のひとつに挙げられています。ブラッドショーによれば、この戦略的取引はSHLの成長軌道のさらなる別の証拠を示すものです。「私たちは、世界中のお客様に優れた人材の成果をもたらすような企業や能力へ、有機的および無機的な投資を続けていきます」と彼は言います。
11月完了予定の取引条件は明らかにされていません。
このプレスリリースに記載されたAspiring Mindsの説明は以下の通りです。
『Aspiring Mindsはアセスメントと資格認定のグローバルリーダーで、AIと心理測定科学を活用して採用と人材効率を劇的に向上させます。世界で3,000社を超える企業が、適切な人材の採用、必要なスキルベンチマークの開発、および従業員の健康の評価に役立つ、我々の妥当性の高いアセスメントに頼っています。 Aspiring Mindsの主力製品であるAMCATは、毎年300万人以上の受検者が「適切な」仕事を見つけることを支援する、世界で最も人気のある雇用適性テストです。独自の適応型アセスメントテクノロジーと機械学習アルゴリズムを使用して、AMCATはさまざまな職種の幅広いスキルに渡る、言語、認知、行動スキルの標準化された信頼性の高い測定値を提供します。』
短期的に見て、買収によってSHLに新たに加わる予定の主な商品は、現時点で、ビデオインタビュー、言語アセスメント(スピーキング・ライティング)、コーディング・シミュレーションだそうです。日本で使えるようになるのは2020年後半以降と思われますが、楽しみですね。
アセスメント・パートナーの選択は、結婚の喜びにつながるか、裁判沙汰につながるか、の大きな決断です。
ビジネスにとって、アセスメント・パートナーの選択は大きな決断です。採用プロセスの一部分にすぎなくても、アセスメントは、良くも悪くも、並はずれた影響を及ぼします。上手くいくと、最先端の人材科学を使って、優れた人材を惹きつけて採用したり、社員の定着率を高めたり、採用プロセスを加速することになります。逆に上手くいかないと、裁判で何億円もかかったりブランドの資産価値が損なわれることもあり得ます。
例えば、最近、イギリスのある会社が、アセスメントプログラムの結果、求職者に賠償金を支払うよう命じられました。金額は比較的小さかったのですが、その会社やその採用のやり方についてネガティブな評判が立ちました。採否決定やアセスメントの不適切な使用についての議論が沸騰し、その会社とアセスメント・パートナーの両方がメディアで手厳しい批判の対象となる可能性があります。
アセスメント・パートナーの選択は、人生のパートナーの選択にとてもよく似ています。長期的な結果につながる大きな決断です。どちらも、数か月にわたる入念な交際期間のプロセスがあります。関係の初期には見事なほどの印象操作があります。パートナー候補者は常に、いい服を着て、待ち合わせに早く来るなど、ベストな行動をとります。
自分が提示すべき理想像を演じ、一緒に事を成し遂げようとします。HRテクノロジーにおいて、”bright shiny objects”という言葉がよく出ます。買い手である企業の担当者はテクノロジーを使ってより良い人事施策を導入することで実際のビジネス問題を解決しようとしていますが、彼らも人間です。将来のビジネスインパクトについて大胆な主張をするピカピカの商品のデモに惹かれたり(もしくは気を取られたり)します。
交際期間
HRテクノロジーにおいては、人生と同じように、最初のデートやデモの直後に結婚する人はほぼいません。何度も会い、パートナーについての詳細な情報が共有されます。並行して、相手のことをグーグルで調べたりソーシャルメディアを隅々までチェックしたりして、うわべの美しさの裏を見抜いて真の「適合度」を吟味しようとします。確かに、とても魅力的だし、将来を共にすることを考えるとわくわくする。。。しかし、これが本当に自社にとっての適切なパートナーなのでしょうか?brightでshinyな見かけ、つまりキラキラ輝いている外見の下に十分な実質があるのでしょうか?アセスメント・パートナーの選択では、この段階で外部の基準やプレゼンテーション、アドバイスを参照することが有益です。
大きな約束をするに充分な情報を得てプロポーズが適切だと思えたら(もしくは「うーん、いずれにせよ、1年後にいつでもキャンセルできるよね」と思って)、あなたは飛び込みます。契約し、サインします。結婚します。そして、その後、物事が変わり始めます。
契約後の人生
交際期間を経て契約したら、オペレーショナルなレベルでのパートナーシップのストレスが発生します。ちょうど結婚して一緒に住むことによる新しいストレスのようなものです。同居による問題は、テクノロジー・プラットフォームの統合による問題にとても良く似ています。ちょうど「結婚相手が不可解にも戸棚の扉を開けっ放しにする」のように、「商品の中にあるはずだとあなたが期待するボタンがない」ことで、あなたはイラっとします。そして、パートナーが全神経を集中していたデートの間には決して現れなかったコミュニケーションやサポートの問題に遭遇するかもしれません。
しかし、まだ始まったばかりです。よい印象を与えてよい関係を築こうと互いが一生懸命努力しています。我々はこれを「新婚期間」と呼びます。初年度は、導入したアセスメントプログラムが実際有効に機能しているかどうかを調べる外部指標を収集することが特に困難です。表立ったビジネス成果や自社での妥当性の証拠もないため、そのプログラムがあなたが望んでいた成果を出しているのかどうか、わかりません。パートナーシップについての初期の満足度は主に、導入の最中と後の、商品についての社内実施管理担当者の実感と、アセスメントパートナーから受け取るサービスレベルの認知を基にしていることが多いです。残念なことに、これら「認知」の指標は、効果的で倫理的で法律遵守のアセスメントプログラムになっているかどうかの問いに答えてくれるものではありません。
長期的で健全な関係のためには実質を選ぶ
覚えていてください。あなた方はカップルで世の中はそれを知っています。結婚してアセスメントプログラムを導入したら、突如、あなたのパートナーはあなたのブランドを代表するものとなります。公に、しかも、大規模に。今や、あなたのアセスメント・パートナーが直接、あなたの受検者や顧客、社員にHRテクノロジーやサービスを届けます。あなたのパートナーは、そのユーザーエクスペリエンスやリポーティング、登録のプロセス、受検者に対するテクニカル・サポートでもってあなたのブランドについての人々の認知と、最初から最後までのアセスメントや採用のプロセスの公平性や質、プロフェッショナリズムの全般的な認知に影響します。
あなたのアセスメントパートナーは、良い時も悪い時も、病める時も健やかなる時も、死(もしくはプログラムの見直し)がふたりを分かつまで、あなたと共にあります。brightでshinyな見かけに騙されないでください。関係を長期的なものにするのは実質です。
(© SHL. Translated by the kind permission of SHL Group Ltd. All rights reserved)
原文はこちらです。 https://www.shl.com/en/blog/lets-get-married-choosing-the-right-assessment-partner/
世界ではVRやAIなどの技術進化を利用したアセスメントプロバイダーが次々と現れています。brightでshinyな見かけの裏にどんなロジックがあるのか、どういう証拠データでバックアップされているのか、しっかりと見極める目がユーザーに求められます。
ちょうどこの記事を訳している最中、SHLグループがAspiring Mindsという会社を買収したとのニュースが飛び込んできました。Aspiring Mindsは2007年にインドで設立された急成長のアセスメント会社です。AI活用を得意とし、Fortune 500のうちの100社以上を含む、世界3000社以上にサービスを提供しています。
買収によってどんな商品・サービスが展開されることになるのか、詳細はまだ不明ですが、AIを使った「予測」というポイントが加速されることは間違いないようです。どうぞご期待ください。
パフォーマンスやポテンシャル、適合性を予測する世界有数のパーソナリティ検査が、革新的で受検者エクスペリエンスを大切にしたデザインで強化されています。
(ロンドン&ミネアポリス 2019年9月25日)
SHLのOccupational Personality Questionnaire(OPQ)が、受検者エクスペリエンスに焦点を当てた、より直感的で短時間で実施できるものになりました。OPQは職場における行動スタイルを測定する、最も強力でグローバルに使われている検査です。
300人以上の産業組織心理学者によって率いられ、450億件以上のデータによって裏付けられたSHLの科学的専門性が、職務パフォーマンスの最も頑健な予測指標を提供しており、ベストのものがより良くなっています。
SHLのreimagined OPQは先進的な科学とテクノロジーを組み合わせ、比類なき受検者エクスペリエンスを提供します。回答時間は最大50%短くなり、これまでと同じくらいの豊かな洞察を生み出すための労力が大きく低減します。インストラクションや説明などのメッセージも、検査全体を通して受検者のエンゲージメントを高めます。とりわけ最も良いのは、これらの改善が、検査の心理測定上の基盤を損ねることなくできていることです。ですから多くのユーザー企業から信頼を得られており、これは他の非科学的で実証されていない検査ではなされていないことです。
トップ人材をめぐる超競争的マーケットで成功するために、人に関する深い洞察とポジティブな採用エクスペリエンスを求めて企業はOPQのような検査を頼りにします。さらにOPQは新規採用者や在職社員の継続的な能力開発にも重要な役割を果たします。
「OPQは、受検者に魅力的な体験を提供するものとして全面的に再開発されました。我々の素晴らしい科学性でもって、より容易により短時間で回答でき、より面白いものにできたのです。」(Ken Lahti、SHL Chief Science and Innovation Officer)
このツールは、SHLが人材評価の業界に革新をもたらそうと動いている一連の大きな技術的進歩のうちの最新のものです。SHLの成長中の製品ポートフォリオに最近付け加わったもののいくつかには、賞を受けた知的能力検査Verify Interactiveのテクノロジー、ビデオ面接アセスメント、データ視覚化ツールなどがあります。
OPQ reimaginedは、グローバル版のオンラインOPQ32の新しいバージョンです。一番大きく変わったのは回答方法。これまで受検者は3つの短文のうち最も自分に「当てはまるもの」と「当てはまらないもの」を選択していました。これが、新しいバージョンでは、「受検者が3つの短文から最も自分に当てはまるものを選ぶ → 画面には残り2つの短文のみが表示される → 受検者はその2つからより自分に当てはまるものを選ぶ」という形式になります。受検者にとっては常に「選択肢の中から自分に当てはまるものを選ぶ」という作業を繰り返すだけですので、認知的な負荷が大きく低減され、それが回答所要時間の低下につながっている、というわけです。これまでの、紙の検査でやっていたことをそのままPCやスマホに移行しただけ、はもったいないことでした。
他にもインストラクションの工夫や検査中の進行状況についてのメッセージ、終了時に受検者に簡単な結果フィードバック(オプション)など、魅力的な改善がちりばめられています。
受検者の体験に衝撃を与え、予測力の高い人材データを構築することによって、企業がデジタル時代に向けて準備できることをSHLは示しています。
(ミネアポリス 2019年9月24日)
SHL Verify InteractiveがそのAIテクノロジー、魅力的なユーザーエクスペリエンス、科学的厳密さによって、Human Resource Executive(HRE)による2019年トップHR製品として受賞しました。HREは、2019年HR Technology Conference & Exposition期間中にSHLを表彰する予定です。イベントの参加者はSHLブースや製品デモ・セッションでVerify Interactiveを体験できます。
Verify Interactiveのデザインはユニークです。従来の客観テストのように選択肢リストから回答を選ぶ形式でも、ビジネスに関係しないゲームのような問題に回答するものでもありません。現実の職場における課題を反映したアクティビティ・ベースのアセスメントを通して、受検者が自分の問題解決スキルを示す機会を提供する初めての製品です。仕事そのもののような見た目や雰囲気を保ちながら、職務の成功に重要な批判的推論のスキルを測定します。
「どのデバイスでも最高の心理測定的スタンダードを満たしながらも、関連する職務背景を活用し、職場におけるパフォーマンスを予測したりAIによって導かれる世界有数のデザインを通して事業成果にインパクトを与えるよう構築された唯一の製品です。」(Jora Gill、SHLチーフ・デジタル・オフィサー)
デジタル化がビジネス環境を席巻するにつれ、企業にとって戦略的な人材決定をすることがますます重要になってきました。OPQ reimagined(新しいデザインのOPQ)やVerify InteractiveなどのSHLの一連のテクノロジー・ソリューションは、受検者の体験に衝撃を与え、予測力の高い人材データのエンジンを構築することによって、企業のデジタル時代に向けての準備を支援します。
「本当に短いアセスメントで多くの情報が得られます。」と、SHLのお客様のKier Services社は述べています。
原文はこちらです。 https://www.shl.com/en/newsroom/press-releases/human-resource-executive-awards-shls-verify-interactive-a-2019-top-hr-product/
Verify Interactiveについては、このコラムでも何度かお伝えしています。(277回、282回)。
日本語版も2020年にリリースの予定。
HR Technology Conference & Expositionは2019年10月1-4日にラスベガスで開催されました。この原稿を執筆している時点ではまだ開催中ですが、反響が楽しみです。
世界中のSHLのチームが、職場の外でのコミュニティ活動に取り組みました。
SHLの我々の仕事上のミッションは、リーダーたちとそのチームがバイアスのない人事決定を下すことができるようお手伝いすることですが、我々が働いて生活しているコミュニティの役に立つことにも熱心に取り組んでいます。
7月第2週、我々は世界中で、動物救助や炊き出しなど30以上の様々な組織と組んでコミュニティへの貢献活動に取り組みました。我々のチームメンバーが地域社会の人々やプロジェクトに時間とリソースを投資したのです。それぞれの体験が非常に貴重なものでした。
例えば、新しく設立されたニューヨーク・チームは、Loisaida United Neighborhood Gardens (LUNGS)という組織と一緒に、マンハッタンのロウアー・イースト・サイドにあるコミュニティ・ガーデンの清掃・美化を行いました。LUNGSはニューヨークにある52個のコミュニティ・ガーデンの保護と維持に取り組む団体です。SHLチームはコミュニティリーダーたちと地域警察官たちに加わってうち2つのガーデンを掃除しました。LUNGSのコミュニティ活動について学び、この活気ある地域の1960年代から今に至る変遷についての歴史的な講義を受けました。
アメリカでSHLの中堅市場担当を率いるLarry Walmanは次のようにコメントしています。「素晴らしい経験でした。彼らとパートナーシップを築くことができ、年間を通してこの活動を続けていくつもりです。今日がそのスタートとなりました。」
一方、SHLシドニーチームは、オーストラリアのNational Aborigines and Islanders Day Observance Committee (NAIDOC)ウィークに関連するものやHouse with No Stepsでのボランティアなど、様々な機会を利用しました。
SHLコミュニティ・インパクト・ウィークはちょうどオーストラリアのNAIDOCウィークに重なっていました。NAIDOCウィークはアボリジニとトレス海峡諸島民の成した歴史と文化を讃えるものです。SHLシドニーチームが集まって、オーストラリアの先住民族について考え、自分たちがこのコミュニティにより貢献するにはどんなやり方があるかを話し合いました。
さらにチームはHouse with No Stepsでボランティアを行いました。この組織は障がいを持つ人々が地域社会の中で受け入れられ、自立して働くことで素晴らしい生活が送れるよう手助けするサービスを提供するものです。
「この組織が障がい者にどんなサポートをしているか、ほとんど知りませんでした。」シドニーを拠点とする営業マネジャーの一人、Emma Routledgeは言います。「仲間と一緒に花の種をパッキングする作業は大変でしたが、笑いの絶えない一日でした。うまくできたと思います。」
世界中のSHLチームも同様にたくさんのプロジェクトに参加しました。南アフリカのプレトリアのチームは家庭内暴力を受けている女性と子供を動物園につれていってサポートしました。シンガポールとムンバイのチームは炊き出し所で食事を配りました。北京チームなどいくつかのチームはシェルターの重要備品を購入する資金を集め、困窮家庭のための食事や着るもの、学校で必要なものを募る活動を主催しました。
それらの活動とは少し毛色が違いますが、テムズ・ディットン(UK)、フランクフルト、グルガオン(インド)、ミネアポリスのチームは、学生や失業者に、面接準備のワークショップを開いたりSHLのパーソナリティ検査OPQを受けさせたりなどのサービスを提供しました。SHL社員が自分の専門性やツールを共有することで、自分の興味やスキルに合った仕事で家族を養える明るい未来で人々を元気づけることができました。
SHLコミュニティ・インパクト・ウィークは総じて、エンパワーメントと学びと、一年を通してどう継続できるかの振り返りに満ちたものでした。バイアスのないデータ主導の人材ソリューションを通してよりインクルーシブで公正な人事を作り上げるための仕事に熱心に取り組み、かつ自分たちが生活して働くコミュニティを活気づけるための活動に情熱を注ぐグローバル市民たちのチームを私が率いることができて、光栄です。
原文はこちらです。 https://www.shl.com/en/blog/from-new-york-to-sydney-shl-gives-back-to-the-community/
筆者はAndy Bradshaw。現在のSHLグループのCEOです。
このコミュニティ・インパクト・ウィーク、日本も実施しました。8月29日、オフィスに近い新宿中央公園の清掃にチャレンジ。準備に手間取ったため時期がずれ、本ブログの内容に間に合わなかったのが残念。この場を借りてその時の写真を掲載します。


本ブログ原文の写真と同じTシャツを着ていることがおわかりいただけると思います。まだまだ暑い一日でしたが、汗を流して働くのは気持ちよかったです。
SHLの支援で、あるレストラン・チェーンが、応募者によい応募経験を提供しながら、大きな応募者プールから絞って採用の質を向上させました。
失業率が記録的に低い今、トップ人材をどう惹きつけるかは多くのリーダーたちが自問する問題です。SHLは先日、企業が応募者を惹きつける活動を促進する4つの側面を取り上げました。すなわち、①ブランドメッセージを優先させる、②リアリステック・ジョブ/カルチャー・プレビューを加える、③選抜アセスメントを組み込む、④面接プロセスをアップデートする。
あるアメリカ本社のレストランチェーンが、SHLとパートナーを組み、大量の応募者プールをうまく絞り込んで、新規採用者の質をあげました。全米レストラン協会によると、2019年の売上予測は8630憶USドルで、今後10年間で1600万件以上の職務が新しく作られます。業界にとってこれは前途有望な情報ですが、しかしまた、各企業にとっては市場で自社を差別化し、採用プロセスにより戦略的なアプローチをとることが必要です。我々のお客様もそのことをよくわかっていました。
職務に空きがでたときに候補者の適合度を判断する彼らの採用プロセスには、大きく4つの基準がありました。
- 組織風土に合っているか?
- 自分に求められる仕事を理解しているか?
- 求められる仕事をすることに抵抗はないか?
- うまく仕事をするためのスキルを持っているか?
顧客が人材獲得競争を有利に進められるよう、SHLはレストラン業界の背景を幅広く検討して、その会社特有の風土を深く理解し、科学的なアプローチで職務役割の理解とアセスメントに取り組みました。そして、顧客に、ベストフィットの候補者を惹きつけてエンゲージさせる3つの方法を提供しました。
#1 組織の風土を反映したシナリオを設計する
SHLは顧客と緊密に協力して、その風土や職務役割の特徴の理解を深めました。次のような問いへの答えを集めました。
- 仕事で従業員をワクワクさせるものは何か?
- 貴社が他のレストランチェーンと違うところは何か?
- 従業員が新しく採用されたときに組織について彼らが一番驚くことは何か?
- その仕事の、一番楽しいこと/一番楽しくないことは何か?
SHLが収集した情報から、この顧客の風土のカギとなる特徴をまとめる4つのシナリオが生まれました。顧客はこれに映像と音声をつけて採用ページに載せ、興味を持った候補者が、応募前に顧客の組織風土について把握できるようにしました。SHLはまた、顧客の特徴を見せられるようなアニメーションビデオやライブ映像を提供しました。
シナリオは従業員としての最高の経験を描いたり、会社のアイデンティティの中心である家族が楽しく食事をしている雰囲気を強調したりするものですが、4つのシナリオのいずれもがレストランが大切にしている風土のユニークな側面を共有するものです。
#2 各シナリオに質問を付けて、候補者にリアルタイムのフィードバックをする
SHLは各シナリオに数個の質問を組み込み、提示された風土テーマについて候補者に率直な反応をしてもらいました。これらの質問をもとに、リアリスティック・ジョブ・プレビュー完了後に候補者にリアルタイムのフィードバックをします。フィードバックによって候補者は、自分がこの会社の風土によく合っていそうかどうかを判断できます。アセスメントプロセスに進むかどうかを自分で選ぶチャンスが与えられます。
#3 顧客に合わせてカスタマイズしたアセスメントツールを作る
適切な候補者が応募に進むようにしただけはありません。SHLの次のステップは、顧客のデータ主導の採用決定の支援です。顧客から職務に関連するデータを収集し、候補者がうまくその仕事をするためのスキルを持っているかどうかを顧客が理解することに役立つようなアセスメントツールをしつらえました。その候補者が会社の職務に会っているかどうかを採用担当者が深くできるよう、候補者のアセスメント結果をもとにした面接ガイドも作成しました。
候補者の応募経験に焦点を当てることで、SHLは顧客を支援しました。緊密に連携して適切な候補者が応募の段階に進むようなリアリスティック・ジョブ・プレビューを構築し、さらに、各職務に合ったアセスメントツールを提供することでパートナーシップを前進させました。今日の経済状況では、合わない候補者を選抜プロセスから落とすだけではやっていけません。そもそもの最初の段階で質の高い候補者を惹きつけて選抜プロセスに乗せることが大切です。
原文はこちらです。
https://www.shl.com/en/blog/3-ways-to-attract-and-engage-best-fit-candidates-before-they-even-apply/
筆者はMorgan Robertson。SHLアメリカのタレント・ソリューション・コンサルタントです。
最後の段落、選抜では応募者集団の形成が一番大切であること、人事の皆様にとっては当たり前のことでしょうが、そのための工夫として参考になりましたでしょうか。
従来の知的能力テストの形式を破ってあらゆるタイプのデバイスで実施できるようにすることによって、より多くの応募者にアピールできます。
スマートフォンなどのモバイル機器で採用テストを受けることを選ぶ応募者が毎年増えています。多くの人にとっては、スマホがインターネットに接続できる唯一の方法であったりします。自然、アセスメント内容をモバイル機器に対応させることが、応募者にアピールでき、かつ、コンピューターへのアクセスが難しい人を取り込むためのいい方法です。
しかし、パソコン用に開発された知的能力テストを単純にモバイル機器でできるようにしてもほぼうまくいきません。モバイル機器で従来の知的能力テストを受けた人は、同じテストをパソコンで受けるよりも得点が低くなります。SHLの研究者はこの厄介な問題に取り組み、ラップトップ、タブレット、スマホのどの機器でテストを受けても受検者が自身のポテンシャルをフルに発揮できるようにするためには全く異なるアプローチが必要である、と考えました。
その成果が先日発表されたばかりの画期的な知的能力アセスメント-Verify Interactiveです。
モバイル・ファーストのウェブ・デザイン
複数デバイスで見る内容を設計する際は、最も小さいデバイスに内容を最適化することから始めると一番うまくいきます。SHL研究者が従ったデザインの原則は以下の通りです。
- 文字数を最少にする
- 情報を伝えるために、できるだけグラフィックを活用する
- 横方向へのスクロールはさせない-すべての内容を画面の幅内に入れる
- 縦方向へのスクロールもできるだけ少なくする
- より小さな画面で縦方向へのスクロールをしなければならない場合は、より大きな画面でもそうしなければならないようにする
また、複数選択肢から回答を選ぶ形式はやめました。画面のスペースをたくさん取るためです。代わって、受検者に問題項目自体に回答を入力させるしくみにしました。
最新の採点手法
標準的な多肢選択問題では、受検者の点数オプションは正解か不正解かのふたつだけです。
我々は、受検者が選んだ答えに到達するまでのステップについてはほぼわかりません。その人が正解に非常に近いところまでいっていても、お手上げであっても、どちらも不正解なのです。
SHL Verify Interactiveで用いられる革新的な問題形式は、複数のデータポイントを持ちます。受検者が問題全体で正解でなくても、問題の一部で正しく回答していれば部分点を与えることができます。つまり、一つの問題の中で、受検者の能力レベルについて最大10倍の量の情報を得ることができます。ですから、一問の回答には従来の多肢選択問題より少し長い時間がかかりますが、一つひとつの問題で受検者についてはるかに多くのことがわかるため、全体で必要な問題数は少なくなります。
2012年以降にリリースされたVerifyテストはすべてコンピューター適応型です。この伝統を引き継ぎ、新しく「部分点」を与えるVerify Interactiveにはまったく新しいコンピューター適応型アルゴリズムを組み込みました。このアルゴリズムの背後にある理論は学術界で十分に研究されているものですが、我々の知る限りでは、実用化されたのはこれが初めてです。
測定の等質性
SHL Verify Interactiveの受検者の成績がデバイス選択によって影響されないことを実証的に示すために、我々は研究を行いました。半分の参加者にはまずモバイル機器でSHL Verify Interactiveを受けてもらい、その数日後にパソコンで受けてもらいました。残り半分の参加者は受ける順番を逆にしました。2回の得点を統計的に比較したところ、違いは無視できるもので統計的な有意差はありませんでした。また、得点間の相関は非常に高いものでした。結果は受検者の得点がデバイスの選択によって影響されないことを示しています。結果はさらに分析され、デバイスを超えての測定の等質性を示す圧倒的な証拠が出ています*。
SHL Verify Interactiveは、受検者を惹きつけ、彼らが応募企業に自分のスキルを見せる機会を提供する、画期的なアセスメントです。SHLは、これらのテストの魅力的な見た目や操作性を作り込んできたことを自慢に思っていますが、受検者に見えないところ、つまりデバイスのタイプに関係なくできるだけ正確かつ公平に受検者の知的能力を測定できるような心理測定理論を実用化したことについても同じくらいわくわくしています。まさに、祖父の時代の知的能力テストとは違うのです。
*結果は次のタイトルの論文としてまとめられ、まもなく出版されるジャーナルPersonnel Assessment and Decisionsに掲載される予定です。
“Developing Device-Equivalent and Effective Measures of Complex Thinking with an Information Processing Framework and Mobile First Design Principles”
原文はこちらです。
https://www.shl.com/en/blog/not-your-grandads-cognitive-ability-assessment/
筆者はDarrin Grelle博士。SHLデジタルチームのPrincipal Reseach Scientistとしてこの開発を引っ張ってきた人です。
Verify Interactiveの日本語版も現在開発中で、近々皆様にお披露目できる予定です。
私は英語のデモ版を受けましたが、正直、スマートフォン上での思考は難しいと感じました。年齢が大いに関係するのかもしれません。ただ、思考のプロセスによる「部分点」という仕組みがあることはこのブログで初めて知り、なるほどなあと感心。背後の理論に興味津々です。
ソニック・オートモーティブは、顧客中心の新しい営業モデルをサポートするために、SHLとパートナーを組みました。スキル、コンピテンシー、会社適合度をオンラインでアセスメントし、売上増加、退職率低減、顧客や応募者の満足度改善につながっています。
会社概要
- アメリカ第4位の自動車小売業者であり、フォーチュン500に名を連ねる会社
- 高級車小売業者としてはアメリカ最大
- 100店舗以上で約10,000人を雇用
課題
- ビジネスの重要分野における人材ギャップへの対処によって、急成長を維持すること
- 構造的で客観的かつ拡張性のある人材意思決定を組み込むこと
- 現在および将来のより強力なリーダーシップ・パイプラインを明らかにして育てること
結果
- リーダー層の能力について客観的に理解できた
- 教育研修予算の使い道が、より意図的でテーラーメードになった
- 鍵となる人材やリーダーシップ能力を優先順位付けできた
- ビジネス戦略・目標に沿った人材ニーズに改善した
- 成果を採用選抜プロセスに組み込んだ
顧客の課題
自動車の購入は通常、我々の生活で最も高価な買い物の一つです。いいサービスを提供することよりも自分の歩合のほうに関心がある営業マンとの気詰まりな交渉なども含めて、長く、ストレスの多い経験でしょう。
アメリカの大手自動車小売業者であるソニック・オートモーティブ社は、競合ひしめく市場で成功しようとするなら別のアプローチをとらなければならない、つまり、売上ではなく顧客に焦点をおいたアプローチが必要だとわかっていました。ジョン・ペレズ氏(ソニック社採用担当部長)は次のように説明しています。「もし我々が変化せず、顧客が求めるものに沿うことができないならば、10年後には当社は市場にいないかもしれない、と経営層が判断しました。」
会社は「One Sonic, One Experience」という新しい営業モデルを導入しました。お客様に、簡単に素早く、かつ楽しく車を買ってもらえるようにするものです。車を選ぶところから購入、支払いまでのプロセス全体で1時間もかからない、と会社は主張します。
しかし、新モデルの導入はすなわち、どんな人材を雇用すべきかを大きく考え直さなければならないことだ、とソニック社はすぐに気が付きました。「売上のためなら手段を選ばないsales sharksはいりません。必要なのはよい聞き手であり、お客様の側に立てる人です。また当社に定着してくれる人を採用したいとも思っていました。お客様にすばらしい経験を届けることは、予測やリピートや持続ができるということです。スタッフの退職率が高いと、はるかに難しい。」(ペレズ氏)
解決策
ソニック・オートモーティブ社は、ベストな候補者を素早く見つけることのできる効率的な採用プロセスを求めていました。最初、購入してそのまま使えるアセスメント商品を試しましたが、求めるものに合致していませんでした。「いい人を見つけることに少し役立ちはしましたが、業績をあまりよく予測していませんでしたし、退職率はやはり高いままでした。」(ペレズ氏)
ソニック社の人材マネジメント担当副社長であるドグ・ブライアント氏がSHLに問い合わせるよう提案しました。彼は前職でSHLと一緒に仕事をしたことがあったからです。マーケットのレビューの後、ソニック社は組織全体に渡る「One Sonic, One Experience」をサポートするスキル、コンピテンシー、会社適合度を定義して、測定するアセスメントを展開するようSHLに求めました。
「我々がやろうとしていることはこの業界の誰もやっていないことですから、我々の要件にぴったり合ったアセスメントをカスタマイズできるパートナーが欲しかったのです。SHLの商品は本当に包括的で、最も信頼でき、サポートを提供するのにベストだ、と思いました。」(ペレズ氏)
ソニック社とSHLは協力して、新しい職務のプロファイルをより細かく定義し、新しい営業モデルをサポートする具体的な特性を明らかにしました。その結果が、ソニック社の重要コンピテンシーに対応した、一連の重み付けられた採用アセスメントです。これによって会社は適切な人材を素早く容易に見つけることができます。
プロセス全体を通して、ペレズ氏が特に評価したのは我々の緊密なパートナーシップです。彼の以前のベンダーとの経験とは全く異なるものでした。「SHLは我々のゴールに耳を傾け、見識ある意見を述べ、我々が必要としているまさにそのものを必ず提供できるよう協力してくれました。アセスメントに直接関連しない他のところで私が同様のアイデアやデータを使うことまでできたのです。」
結果
今ではソニック社はより効率的で正確で、かつ受検者を惹き込むような採用プロセスをもっています。それが、車の売上増加と高い顧客満足度を推進しています。SHLとソニック社が共同で実施した妥当性研究から、アセスメントの高得点者は低得点者よりも、平均で1年に48台多く車を売っていることがわかりました。これは年間売上で推定79百万ドルの増加になります。上位得点者はまた、顧客中心で信頼できる可能性が1.5倍でした。
新しいプロセスは候補者面接の回数も低減しました。採用マネジャーがよりお客様に焦点を当てることに役立ち、採用にこれまでほぼ100日かかっていたのが70日以下に減りました。
アセスメントプロセスは応募者側からも高評価です。つい先日、ネット・プロモーター・スコア(NPS:顧客推奨度)が80を超えました。「実は、応募者経験の業界賞をとるところまでわずか0.3NPSポイント足りなかったのです!」(ペレズ氏)
スタッフの退職率も落ち始めました。会社全体で二桁の数字であることと比べ、前年に採用された人のうち、辞めたのはわずか1.5%でした。アセスメントで高い得点を取った営業マネジャーが退職率の高いチームを率いている可能性は22%少ないものでした。
「我々とパートナーを組んで、売上増加、顧客満足度上昇、応募者経験改善を推進することによって、SHLは、我々が「最も働きたい場所/最も買い物したい場所」になることを助けてくれています。私はもう他社は使いません。」(ペレズ氏)
原文:
https://www.shl.com/en/customers/success-stories/sonic-automotive/
実績ある一連のアセスメントツールからお客様のニーズに最も合ったものを選択し、カスタマイズできることがSHLグループの強みである、と筆者も思っています。
組織の成功するリーダーの見極め・能力開発・配置の支援において、産業組織心理学者はどのように重要な役割を果たせるのでしょうか?
先日アメリカで開催された産業組織心理学会(SIOP)2019年度大会で、SHLは『仕事の未来は今』という刺激的な声明を発表しました。これは単なるスローガンだと皮肉る人もいましたし、もちろんこのコンセプトが意味するものは人によって違います。
SIOPでSHLは、今日の仕事環境における幹部社員アセスメントの課題と成功について議論するパネルディスカッションに参加しました。この経験から、我々が産業組織心理学者として仕事の未来を形作ることにどんなインパクトを与えられるのか、我々の努力が顧客企業の社員やリーダーにどんなプラス効果をもたらすのか、ということを考えてきました。
成功するリーダーの見極めや能力開発、配置を支援するという文脈において、産業組織心理学者がその専門性を発揮して企業を勝利に導く重要な方法が3つあります。
背景と課題を理解する
ひとつめは、状況の要請を満たす最適な人材を見極められるように、ビジネス背景を理解する客観的なアプローチを確立することです。幹部レベルの役割は急速かつ劇的に変化しています。特に今日のようなより動的なビジネス環境においてはそうで、今日の課題は1年後、3年後、5年後も同じではないでしょう。
どの役割にもの特定の課題があり、採用に当たっては個別の意思決定が重要です。構造的なアプローチで状況理解を開始することで、その役割に就く将来のリーダーが直面しそうな背景や課題のユニークなニュアンスを明確に分析することができます。
背景に基づいて人材をアセスメントする
そこから、状況の特定ニーズや要件に合ったアセスメントの構成要素を選択します。そこではSHLの業界をリードするアセスメント力を活用できます。受検者の使い勝手をよくし、結果の予測力を高め、より素早く結果を出力できるよう、我々のアセスメントは常に進化しています。
うまく設計された客観的なアセスメントは、リーダーの職務適合性とレディネスを見極めることができます。適合性は一般に個人がその職務で成功するための内的な特性を反映するものですが、同時にそれらの人々はその役割の任務に取り組む準備(レディネス)ができていなければなりません。リーダーの成功に影響する重要な背景要素に関してSHLの同僚たちが行った先進的な研究によって、我々は、産業組織心理学者として、適合性とレディネスの両方を測る効果的なアセスメントを開発して活用できる立場にいます。
結果を解釈して行動可能な洞察を提供する
最後に、アセスメントの結果を解釈して、戦略的な人材決定を導いたりリーダー開発施策の優先順位をつけたり戦略的な人員計画を導いたりします。我々は、指先一つで無限のデータや情報が得られるデジタル時代に生きています。データを把握して視覚化することと、個人のキャリアや組織の評判(法的意味も含めて)をかけてその情報を活用することとは、別のものです。我々産業組織心理学者は、おそらくデジタル世界に内在する変化の中で企業が舵取りすることを支援するのに最適の立場にいます。おそらく今は、以前にもましてそうでしょう。SHLがそれを成し遂げている一つの例は、組織のリーダーシップ・ポテンシャルがその組織のビジネス戦略に内在する人材要請にどれくらい沿っているかどうかを描くことです。
幹部レベルの採用や選抜プロセスへの投資は確実に正しくやらなければ業績低迷のリスクがあります。先々の課題を率直に見ること、その背景を基に候補者を適切にアセスメントすること、状況の要請に照らして結果を効果的に解釈すること、この3つを抑えることで即座にビジネス成果が上がり、企業を長期的な成長に向けての軌道に載せることができます。
仕事の未来は真に今です。産業組織心理学者は、情報に基づいた、公平で貴重なやり方でそれを形作ることを積極的に支援しています。実際、産業組織心理学者が2019年の科学関連職務のランキングで上位にいることは、我々にとって驚きではありません。SHLで働く我々は、誇りをもって、組織が仕事の未来を想像・創造することを支援することに重要な役割を果たしています。
原文は 3 Ways Industrial-Organizational Psychologists Shape The Future of Work (https://www.shl.com/)より。
筆者はGreg Robinson、アメリカSHLのソリューション・デザイン責任者です。産業組織心理学者としての矜持がうかがえます。
私も産業組織心理学者の一人として気を引き締めました。