一般的には最終面接は役員面接という場合がほとんどです。社長(CEO)だけの場合もあるでしょうし、複数の役員の場合もあるでしょう。最終面接前の人事担当役員や技術部門担当役員の面接が実質的な最終選考で社長との最終面接は形式的なものという企業も一部にはあります。
また最終面接をだれが行うかではなく、それまでの複数回の面接の面接官に様々な人材を選び企業としての柔軟性や多様性を学生にPRするという考え方の企業もあります。
御社の選考プロセスの中でどの段階でほぼ内定合格者を絞り込んでいけるのか、社長や役員の日程調整などの兼ね合いも含めてご判断すればよろしいのではないでしょうか。

学生の立場からすると入社できた後で会社のトップである社長と直接話ができる機会は、それほど多くないと考えています。「是非直接社長のお考えを聞いてみたい。自分がその会社の一員として期待される人材かどうかを聞いてみたい」などいろいろ考えていると思います。
どのような形式になるにせよ、入社してからあの時最終面接で社長(役員)から言われた一言が入社を決める決め手になりましたと言われるような機会にしていただきたいです。

従来は効果指標のひとつでしたが、おっしゃるように流動的なキャリアパスが一般的になりつつありますので、平均勤続年数に重きを置き評価するのは、ずれが生じているかもしれません。
以下のような指標も加味してはいかがでしょうか。
社員のエンゲージメントや満足度を調査し組織全体の現状を測る。スキル獲得や成長性を感じているかをヒアリングし、それが成果や業績向上に結び付いているか検証する。柔軟な働き方を導入し、働きやすさとワークライフバランスの向上を図る。
こうしたアプローチを重ねることで社員の満足度や生産性を向上させる期待ができます。
また優秀な人材の定着性のアップにもつながります。

会社としてキャリア自律を推進していくということですね。キャリア自律とは、個々人が自らの意思でキャリアを築いていくものに変えていくということですが、会社としてもサポートをしていく必要があります。キャリア自律の施策を行うことで従業員のモチベーションの向上、エンゲージメントの向上さらには生産性の向上、優秀な人材の定着率のアップにつながります。

まずは、会社としての目標を明確にします。従業員のニーズを理解するためにアンケートや面談などの手段を通じて、どのようなスキルやキャリアの成長を求めているか把握することが重要です。必要とするスキルや知識に基づき、具体的な研修プログラムを計画し提供します。

さらにキャリア開発の支援として、従業員が自らのキャリアを管理し成長させるためには、定期的なフィードバックと評価の仕組みが必要となります。従業員と一緒に定期的に進捗を確認しあい調整していくことです。こうしたキャリア開発支援が従業員にも評価され定着していくことで、組織の文化としてキャリア自律が根付いていけば、従業員の成長と満足度も一層高まっていくことでしょう。

待遇面などは人によって満足度が違いますから、改善したからといってすべての人のエンゲージメントが向上するわけではありません。おっしゃるように、さらなる改善をもとめる要望も出てくることでしょう。
ここでは、従業員の心理的な満足度や成長意識、仕事への意欲を向上させるにはどうしたら良いかという視点が大事になるのではないでしょうか。
まず、会社のビジョンや目標に従業員が共感できているのか、会社のビジョン達成のために自分が何をすべきか、何ができるのかを考えてもらいましょう。

自分が成長しているという実感、自己実現感を得られる環境を整えることです。多様な働き方の提案、柔軟な対応ができているかをフィードバックやコミュニケーションの頻度、密度をあげ確認していきます。社員同士のコミュニケーションできる場も大切です。
こうした取り組みは、待遇面や職場環境の改善と同様に重要であり、従業員の満足をあげ、会社に対するエンゲージメントを高める効果があります。

人生、ある程度の時期にならないと終の棲家などなかなか決まらないのではないでしょうか。自分だけで生活しているのであればべつですが、家族がいればその時の家族の状況や生活スタイルにどうしても影響を受けます。仕事があれば仕事先に、学校に通っているのであれば通学に便利なところに住もうと考えるでしょう。自然の中での子育てを重要視すれば、まわりの自然環境を意識するかもしれませんし、介護が必要な人がいれば、介護施設、環境が整った場所を優先することになります。家そのものも持ち家か賃貸かどちらを選ぶかで違ってきます。
こうした様々な要素を考えて検討、選択していくことになるのでしょう。

ちなみに私は、現在の住まいを子育て支援を期待して妻の実家のそばで暮らすことを選択しましたが、結果的にそのご両親が介護が必要な年齢になり、今度は妻が介護に通いやすい環境になっています。あと思うのは、自分が小さい頃住んでいた土地となんとなく似ている環境があり落ち着きます。そばに川が流れ、川辺には桜並木がある。周りには小さな工場がある住宅街で近くには商店街がある。こんな点も棲家と感じる要因でしょうかね。

どうなんでしょうか。活躍する人材のパーソナリティの特徴と連ドラ好き、洋画好きの人の特徴とを比較などしたこともないのでよくわかりません。
あくまでご質問者のイメージだと思いますが、想像するに洋画好きの人は、世界の情報収集について前向きで多様性を受け入れる感性が強い人ということでしょうか。異文化間のコミュニケーションをとることができ、これがビジネスでも適応力につながっているとか。英語をはじめとする外国語にもアレルギーがなく多国籍の登場人物がいても感情移入ができる国際派でしょうか。
しかし、最近の日本の連続ドラマもスケールが大きくなってきていますし、登場人物も様々、表現方法も高度になってきて創造性も上がってきています。洋画レベルを超えた作品も出てきています。こう考えると、洋画派の方が活躍する人材だとはいえない気もしますね。

キャリア自律している従業員は、自身の能力や興味、熱意に基づいて業務に取り組み、積極的に成長を目指します。また能力を最大限発揮することができ、業務やプロジェクトに情熱を注ぎ、イノベーションが高まります。変化の激しい中でも新しい課題に対し柔軟に対応する能力を維持できます。

結果としてキャリア自律している従業員を持つ企業は、より優れた成果を得ることができます。従業員の定着率も高まり、幸福と成長のために長期的に良い関係を維持していこうと考えます。組織全体のパフォーマンスと市場での競争力の向上にもつながるのです。

キャリア自律のためだけに、特別なプログラムを行う必要はありません。キャリア自律の考え方を従業員が理解し行動できるように面談や研修などの支援を実施していくこと、キャリアアドバイザーを設置し具体的にアドバイスを受けられやすい環境をつくること、ジョブ型採用、社内公募制、柔軟な職種転換制度、子育て、介護支援など様々な観点から幅広く支援していくことが求められています。

「Z世代」と一括りにすることから止めましょう。多様性の時代の中で成長してきた世代ですから、単一的な対処は効果が期待できませんし、彼ら彼女ら自身も、自分たち個々人の個性を考えて対応してほしいという意識が強いです。インターンシップ参加者や内定者に対してアセスメント結果を活用してフィードバックを実施してあげる企業に対して高評価する学生が多いことからもわかります。

まずはそれぞれの新入社員の傾向をメンターに理解してもらい、そのうえでアドバイス、指導をしてほしいと伝えて下さい。新入社員は異なるバックグラウンドや考え方をもっており、それを尊重したうえで今後彼らが活躍できるように環境を提供していくことがメンターに求められているということです。また、学習スタイルや学習ペースも独自のものがあり、自ら学び、成長できるようなサポート体制を求めます。コミュニケーションもオープンで挑戦意識、アイデア出し意識が高いです。

こうした特徴を理解し、くれぐれも既存組織に早く慣れさせよう、皆一緒に成長できるように同じペースでやらせようというような組織同化のためのアドバイザーにならないようにして下さい。必要であれば、メンターへの研修も実施して下さい。

母集団の数の多さが、採用成功の絶対条件となるわけではありません。御社に合った人材でなければいくら数を追っても意味がありません。逆に採用予定数を上回る程度の母集団の数であっても、能力、適性が高い学生が集まってくれるのであれば、無駄な採用パワーを使わないで済みます。考え方を変えて下さい。

個人的には、もっとも効果的な媒体は「先輩社員」だと思います。採用メディアに社内のきれいな写真を載せるより、給与が高い、残業が少ないといった数字データを載せるより、先輩社員が生の声で後輩学生に自社の魅力を伝えることが一番効果的ではないでしょうか。

採用予定数が少ないのであれば、入社した先輩社員を母校のキャリアセンターやゼミ室、サークル部屋に送り込んでPRさせるだけでも、それなりの志望学生が確保できるのではないでしょうか。もちろん、新卒採用企業が掲載するような就活サイトやイベントへの参加なども予算が許す範囲で活用した方が効率的ではありますが、いまの学生は、ネット経由の情報収集が主体です。SNSの活用も考えてみて下さい。

またインターンシップ参加が主流になっていますので、企業のインターンシップ開催情報や採用関連情報をつねにウオッチしている積極的な層がいます。ホームページの会社情報とは別に採用関連情報ページを設け、常に最新情報を提供することを心がけて下さい。
その情報の中心は、「先輩社員の声」なのです。

こういう状況になるような人がどうして人の上に立っているのでしょうか。それが不思議です。
「頭脳明晰さ、弁舌の巧みさ」で管理者になった人なのでしょうか。不適切な人が管理者にならないように昇進昇格試験の内容を見直して下さい。
こうした上司は、コミュニケーション方法が間違っているか大幅に不足しているか、部下に対するフィードバックができていない場合がほとんどです。部下からの声もまとめ、人事部門が一度研修を行う必要があります。もちろん、批判的なものばかりでなく、「頭脳明晰さや弁舌の巧みさ」について部下も高く評価しているのであれば加えて下さい。共感性や人間関係構築のスキル向上のための研修プログラムもありますし、過剰に追い込んでしまう背景に、実は上司こそ業務の負荷で追い込まれた状況の中で悩んでいて余裕がないという場合もあります。
業務全体を見直してみることも必要です。
もちろん体調を崩した部下に対するメンタルヘルスプログラムの提供やカウンセリングの実施といった支援も必要です。
こうした施策を講じながら状況が変わらないようであれば、上司の配置転換や指導の強化をご検討下さい。