コラム

人事コンサルタントの視点

人気企業登壇!採用シンポジウム2025から見据える採用課題最前線

2025年6月24日に、恒例の採用シンポジウムをライブ配信しました。日本を代表する企業の採用担当者が赤裸々に自社の取り組みをお話いただき、毎年ご好評いただいております。今年は、アクセンチュア株式会社、大日本印刷株式会社、株式会社ニコン、三井物産株式会社の4社をお招きし、自社の取り組みや今後の展望について率直に意見交換を行いました。配属確約採用、インターンシップ戦略から話題の生成AIの活用まで、充実した講演とディスカッションでした。

今回のコラムでは、質疑応答ディスカッションから見えてきた採用活動の注目すべき課題についていくつかご紹介します。

視聴者投票からみる26卒採用状況と来期の課題

ライブ配信では、採用担当者である視聴者の皆さんに以下2点質問しました。

Q1.前年と比較し、現在の内定受諾率は?

前年と比較し、現在の内定受諾率は?
昨年のシンポジウムの投票では、高い/低いが各30%ずつと拮抗していましたが、受諾率が「高い」がわずかに増えました。パネリスト企業からは、コース別採用によるマッチングの効果や対面での学生フォローなどの施策が奏功し、同じく「高い」状況であるとのコメントがありました。

Q2.来期採用の検討事項として、関心が高いものは?

来期採用の検討事項として、関心が高いものは?
上位3つは母集団形成、インターンシップ、内定者フォローで、昨年と変化はありませんでした。引き続き人材獲得競争が厳しい状況下であり、各社の課題が共通していることがうかがえます。

各種課題の打ち手とは?

上記課題に関連するテーマを中心に注目すべきディスカッションを一部ご紹介します。

  • コース別・職種別採用で目指す相互理解とマッチング

    多様な人材の獲得を目指す中で、採用形態の工夫と地域戦略が話題となりました。職種別採用や配属確約採用などの取り組みで俗に言う「配属ガチャ」を減らし、お互いのマッチングを入社時から図っていくなどの取り組みが話題に挙がりました。学生が各職種の業務内容を深く理解できるよう、インターンシップや説明会、応募時の情報提供に注力しているとのこと。また、地方拠点で採用を行っている企業は、単なる一拠点としてではなく、それぞれの拠点の組織としての強みを発信して魅力付けを行っているということでした。
  • インターンシップの充実を図る

    インターンシップは採用活動において不可欠な要素となっており、その効果的な運用方法についての議論に多くの時間が割かれました。学生を受け入れる部署の現場社員がインターンシップの企画責任を務める企業が複数ありました。現場社員が学生に職場を体験させたり、メンターとして実践的なフィードバックしたりすることで、学生側には学びの機会を、職場側には配属優先権というメリットを提供するという事例が紹介されました。
  • 内定者のつなぎ止め・フォロー

    早期の内定出しが進む中、内定辞退を防ぐためのフォローアップ策が共有されました。共通していたのは懇親会や社員との交流会でした。加えて、入社1年目の社員へのアンケートで「その時期に何を知りたかったか」を調査し、学生の不安を解消するようなテーマで採用担当者がブログで定期発信を行っている企業もありました。
  • HRテック・生成AIの採用活動への活用

    旬な話題として、デジタル技術の進化に伴い、採用活動におけるHRテックや生成AIの活用事例と課題が共有されました。採用活動の業務効率化を目的に、イベント企画の骨子作成やお問い合わせ対応など幅広い業務で生成AIを試行している企業がありました。一方で、応募者も生成AIを活用する時代。エントリーシートの剽窃(他者の文章の盗用)のチェック等に着手しつつ、対策を進めている事例も紹介されました。

各種課題の打ち手とは?

おわりに

今年も、採用担当者が課題意識を持つ様々なテーマで、パネリストの各企業のご担当者様が惜しみなく情報を提供していただき、率直な意見交換ができました。アーカイブ配信は7/31まで申込・視聴が可能です。来期の採用戦略立案に有益な情報が満載ですので、ご視聴がまだの方はぜひお申込みください。

水上 加奈子

このコラムの担当者

水上 加奈子

日本エス・エイチ・エル株式会社
マーケティング課 課長

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