コラム 人事コンサルタントの視点

2025年最も読まれたコラムにみる、人事担当者の関心事とは?

公開日:2025/12/26

アメリカの雑誌「タイム」が毎年発表する「パーソン・オブ・ザ・イヤー(今年の人)」。2025年は「人工知能(AI)の設計者たち」が選出されました。OpenAIがChatGPT(GPT-3.5)を公開してから約3年が経過しましたが、この間、各社による生成AIへの開発投資は急拡大し、今や日々の業務におけるAI活用は着実に一般化しつつあります。
当社もアジア各国のSHLと共同で2023年にAIに関するウェビナーを実施したほか、以下のような関連コラムを複数掲載してきました。


本稿では、今年最後のコラムとして「2025年に最も読まれたコラム」を振り返り、そこから見えてくる人事担当者の関心事を探ります。

2025年人気記事トップ10

(※太字は今年公開された記事です)

ここに注目!今後のHR領域のキーワード:

スキルベース
人気記事にランクインした「スキルベース」は、新たな組織人事を考える上で欠かせないキーワードです。 日本企業で一般的な「メンバーシップ型雇用」から「ジョブ型雇用」への移行が議論されていますが、ジョブ型雇用が浸透している欧米企業では、すでに「職務(ジョブ)」中心の人事から「スキル」中心の人事へと、さらなる変革が始まっています。当社で開催した「スキルベース」に関するウェビナー(ヤンマーホールディングス様ご登壇)も、この先進的なテーマへの関心の高さを示すように、多くの企業の皆様にご参加いただきました。

2025年公開の人気記事トップ5

今年新たに公開された記事に絞ったランキングは以下の通りです。

ここに注目!科学的な人事を推進する上で基礎となる心理学や統計学

2025年公開記事のランキングを見ると、一過性の流行ではなく、「統計的有意」や「類型論と特性論」といった、より普遍的なテーマが支持されていることがわかります。これらに共通するのは、人やデータをどのように「解釈」するかという視点です。 生成AIの発展により、様々な情報を瞬時に収集できる時代になりました。しかし、手に入れた情報をどのように判断・解釈するかは、依然として私たち人間に委ねられています。テクノロジーが進化するこの時勢において、改めて「解釈」の知識に関するコラムが人気を集めたことは、非常に興味深いです。

おわりに

当社は人材アセスメントのグローバルリーダーとして、最新事例から基本的な用語・概念の解説まで、幅広い情報を発信してまいりました。 当社の専門性を基に発信した、人事領域のベーシックな知見が皆様の関心事となっていたことは、私たちにとっても新たな発見でした。
今後も最新の知見とともに、その背景にある専門知識や基礎理論を分かりやすくお伝えしていきます。

水上 加奈子

このコラムの担当者

水上 加奈子

日本エス・エイチ・エル株式会社
マーケティング課 課長

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