360度評価を導入する際の成功要因と失敗要因には何がありますか?
360度評価は、フィードバックを丁寧に慎重に行わない限り必ず失敗します。極めて失敗確率の高い危険な道具と考えるべきであり、安易に導入を検討してはいけません。専門的な訓練を受けたフィードバッカーによる個別フィードバックが実施できないのであれば、やらないという判断が賢明です。
また、360度評価を選抜に直接利用するのも避けるべきです。360度評価の評価者は、評価者訓練を受けた人ばかりではなく、ほとんどの人が評価を行ったことも、評価訓練を受けたこともない人達です。
360度評価はフィードバックによる自己理解の促進と能力開発に利用してください。部下評価がどれだけ主観的で偏ったものであったとしても、部下が自分をどう見ているかを理解することは上司にとって極めて重要です。マネジャーの仕事は人を扱う仕事であり、関わる全ての人を意欲形成しなければならないからです。
このコラムの担当者
清田 茂
執行役員
入社以来30年、HRコンサルタントとして日本の人事アセスメント界を牽引。大手を中心にコンピテンシーモデリングから選抜設計、サクセッションプラン構築まで広範なプロジェクトを完遂。特に経営層との対話を通じた次世代リーダー育成に高い実績を持つ。 2002年取締役、2020年より執行役員として直販部門を統括。最前線で「人と仕事と組織の最適化」を追求する傍ら、SHLグループのグローバル知見の国内導入も推進。