2012年度採用はどのような市況になるでしょうか?このまま買い手市場が続いていくのでしょうか?
新卒採用マーケットは、少子化傾向にあるとはいえ大学進学率が上がっている現状の中で、景気の回復スピードも鈍く、需要と供給からはまだまだ買い手市場が継続すると考えます。2010年3月卒業の高校卒、大学卒ともに未就職者が大量に出ていますし、大学では就職活動のために留年する学生も数万人規模で存在すると言われています。2000年時のバブル崩壊時よりは状況はまだましとの意見もあるようですが、こうした点を考えますと学生にとっては実態は当時に匹敵する最悪の厳しさと感じられると言えます。短期ではこうした若年層の雇用状況はなかなか改善されていかないでしょう。
景気が底を打ち回復の兆しがみえるとはいえ、2012年採用はまだまだマインド的には守りの姿勢が残り、新卒採用の本格的な回復感を期待できるのは2013年採用以降になるのではないでしょうか。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長