コラム

続・人事部長からの質問

2011/06/10Q.730

採用の面接をしたときの評価と入社後の評価が良くも悪くもがらりと変わるときがあります。何を見落としていたのかは良くわからないのですが、そういうエピソードがあれば教えてください。

失敗例には事欠きませんと申し上げると、アセスメントのプロとして信用を失ってしまうかもしれませんが、私が経験した大失敗を恥を忍んで申し上げます。

それは当社の営業職中途採用でした。即戦力人材を採用すべく、コンピテンシー評価を最優先した選考を行いました。テストと面接で徹底的にコンピテンシー評価を行い、1名が合格しました。私は即戦力として大きな期待を持っていました。
ところが、入社1週間後、その人はメンタル不調で出社できなくなってしまったのです。夜眠れず、食事が出来ない状態になってしまったのです。詳しく話を聞いてみると、自分を偽って仕事をし続けることがつらいと言うのです。彼が前職(流通業)を退職した理由は教師になるためでした。しかし、教員採用の募集が少なく、妥協して当社に応募し、入社となりました。入社後の研修でキャリアについての勉強をするたび、自分の選択は間違っていたという思いに苛まれるようになりました。数日後その方は退職しました。

私が面接時に見逃していたのは、彼の夢や将来像です。退職理由は聞きましたが正直には答えてくれませんでした。将来のキャリアについての考えを確認していませんでした。
面接は、様々な面からの情報収集がとても重要だと痛感させられた経験です。

清田 茂

このコラムの担当者

清田 茂

執行役員

入社以来30年、HRコンサルタントとして日本の人事アセスメント界を牽引。大手を中心にコンピテンシーモデリングから選抜設計、サクセッションプラン構築まで広範なプロジェクトを完遂。特に経営層との対話を通じた次世代リーダー育成に高い実績を持つ。 2002年取締役、2020年より執行役員として直販部門を統括。最前線で「人と仕事と組織の最適化」を追求する傍ら、SHLグループのグローバル知見の国内導入も推進。

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