プロジェクト期間によるマネジメントの特性についてです。短期間(1ヶ月程度)と長期間(3年程度)でマネージャとしてとるべきマネジメントに違いはありますか。
マネジメントに違いはありませんが、リスクや性質には違いがあります。
短期間の特徴
- 時間の調整がしにくい
- 予備の時間を設けにくい
- ミスなどイレギュラーが起こるとリカバーできない
- 全体のリスクマネジメントはやりやすい
長期間の特徴
- 仕様や市場が変化・変容してしまう
- 主要メンバーの欠員や天災など予期せぬことが起きる
- 様々なロスが大きく生産性が落ちやすい
- どんなにリスクマネジメントしても変化やトラブルの連鎖で回避できないことが多い
長期間のプロジェクトの場合、最初から人数を掛けずに進めて最後に集中して完遂するのがシステム開発などではコツになります(道路工事などでは使えない)。
いくら仕様を凍結しても現実は刻々と要件が変化するのでマンパワーを掛けるのは最後に集中させる方が混乱しなくて済みます。これはPMBOKとにらめっこしていても出てこない経験則です。

このコラムの担当者
三條 正樹
日本エス・エイチ・エル株式会社 取締役