今まで課長昇進試験をやっていなかったが、アセスメントを導入していこうと思っている。有効なアセスメントと導入時に気をつけるべきことは?
まずは従来のやり方に対するレビューをきちんと行ってください。試験をやっていなかったとしても何らかの昇進審査を行っていたはずです。なぜ、そのやり方を変えるべきと判断したのかを明確にしましょう。ここがはっきりすれば、どのようなアセスメントを行うべきかはおのずと答えが出てきます。
貴社の課題がどのようなものであれ、必ずやっていただきたいことは、課長職に求められるコンピンテンシーの定義です。このコンピテンシーは昇進試験での測定対象であり、基準となります。方法としては、全ての課長職と部長職に対して適性検査を実施して、パフォーマンスと適性検査の各因子得点との相関分析を行います。対象者を課長と部長とすれば自社の管理職コンピテンシー、執行役員と取締役にすれば経営職コンピンテンシーを見出すことができます。加えて、経営トップに対して経営戦略を踏まえ、これからの管理職に求められるコンピテンシーについてインタビュー調査を行います。これらの情報を統合し、管理職コンピテンシー(昇進基準)を定義します。
具体的なアセスメント方法としては、コンピテンシー面接、知的能力検査、パーソナリティ検査、モチベーション検査、アセッサーによる行動観察型のシミュレーション演習(グループ討議、プレゼンテーション、ロールプレイ、ファクトファインディング等)を組み合わせて、適切なものを実施することをお薦めします。
このコラムの担当者
清田 茂
執行役員
入社以来30年、HRコンサルタントとして日本の人事アセスメント界を牽引。大手を中心にコンピテンシーモデリングから選抜設計、サクセッションプラン構築まで広範なプロジェクトを完遂。特に経営層との対話を通じた次世代リーダー育成に高い実績を持つ。 2002年取締役、2020年より執行役員として直販部門を統括。最前線で「人と仕事と組織の最適化」を追求する傍ら、SHLグループのグローバル知見の国内導入も推進。