同じ難易度と量の仕事を与えても早く終わる人と遅くまでかかる人がいます。「要領の良さ」を予測できるパーソナリティ検査の項目があれば教えてください。また要領の良さを鍛えるには何をすればいいですか。
まず考えていただきたいのは、同じ仕事を与えた時の仕事結果の質と完了時間の個人差は、要領の良さによって決まるのかという問題です。
想像してみてください。AさんとBさんに2種類の課題を与えました。一つ目の課題は、海外の取引先20社に対して各社に応じた挨拶の英文メールを送信するというもの。二つ目の課題は100枚の売上伝票とその内容が入力されたデータの誤りをチェックするというもの。課題1はAさんが早く仕事を終え、課題2はBさんが早く仕事を終えました。さて、AさんとBさんのどちらが要領がいいでしょう。
この結果から想像できることは、Aさんは英語が得意で、Bさんはチェックが得意だったのだろうということです。真実はわかりませんが、要領の良さは得手不得手の影響を多分に受けるものです。
ここから導き出せることは、どんな仕事をさせるかにより求められる要件は異なるため、注目する尺度項目は変わるということです。
加えて「要領の良さ」についてもう少し考えてみたいと思います。要領とは、要点や物事をうまくやるためのこつのことです。要領の良い人は上手にこつをつかんだり、適切な方法を用いたりします。目標達成のために最適な方法を見出し行動できることが要領の良さだとすれば、これは知的能力との関連が強いと考えられます。
要領の良さを予測するには複数の知的能力テストを試してみることをお薦めします。
このコラムの担当者
清田 茂
執行役員
入社以来30年、HRコンサルタントとして日本の人事アセスメント界を牽引。大手を中心にコンピテンシーモデリングから選抜設計、サクセッションプラン構築まで広範なプロジェクトを完遂。特に経営層との対話を通じた次世代リーダー育成に高い実績を持つ。 2002年取締役、2020年より執行役員として直販部門を統括。最前線で「人と仕事と組織の最適化」を追求する傍ら、SHLグループのグローバル知見の国内導入も推進。