導入事例

学力テストから適性テストへ。「くもんの先生」としての活躍の可能性を見極める、公文教育研究会の採用改革。

学力テストから適性テストへ。「くもんの先生」としての活躍の可能性を見極める、公文教育研究会の採用改革。

「くもんの先生」の特徴を、アセスメントデータで分析。学力を計る採用テストから、くもんの先生としての活躍の可能性を見極める採用へと舵を切った、公文教育研究会の取り組みをご紹介します。

※本取材は2021年9月に行いました。インタビュー内容は取材時のものです。

株式会社公文教育研究会

事業内容

算数・数学、英語、国語(母国語)、フランス語、ドイツ語、日本語、書写、学習療法などのフランチャイザーとしての教材の研究開発、制作、指導法の研究、ならびに教室の設置・運営管理。児童書、絵本などの出版および教具、知育玩具など教育関連商品の開発ならびに販売。

業種

教育業

従業員数

KUMONグループ全体 4,091人(2021年3月現在)

インタビューを受けていただいた方

清原 久嗣 様 / 出口 恵子 様

株式会社公文教育研究会
教室ネットワーク推進部 リクルート・育成サポートチーム(写真左)
教室ネットワーク推進部 リクルート・育成サポートチーム(写真右)

インタビューの要約

コロナ禍で「くもんの先生」の採用活動をオンライン化することをきっかけに、「くもんの先生」としての活躍の可能性をより明確に把握できるよう、従来の採用テストの内容を見直した。
活躍するくもんの先生の人物像について社内のヒアリングを実施。実際の業務と紐づけてイメージできるよう面接サポートツールを整えた。
これまで利用していたテストを変更することに現場(以後、事務局)の担当者は戸惑いも少なくなかった。事務局へフィードバックするため、まずはモニターとして一部事務局で先行実施。「使ってみたら良かった」の声を各事務局に広げていった。
実施の結果、面接が行いやすくなった、教室開設後のサポートまでイメージできるようになった等、前向きな声を得ることができた。今後の展望は、運用面の継続的な改善と、先生の開設後のサポートに活用すること。

コロナ禍で「くもんの先生」採用をオンライン化。
これをきっかけに、現行の採用テストを見直す。

私たちの業務は、「くもんの先生」の募集、採用サポートです。面接は全国にある事務局で行いますが、私たちは募集の施策立案や、説明会に使うパンフレットや動画の作成、面接に用いるツールの案内等、採用業務のサポートをしています。

コロナ禍をきっかけに、これまで紙で実施していた「くもんの先生」の採用テストをオンライン化することを検討しました。従来のテストは来社が難しい方への利便性が低く、また面接後同日に実施するためテストの結果を面接に活用できないという点がありました。

また、学力を中心に測るものでしたが、テストのオンライン化をきっかけに、より応募者の強みや業務遂行能力を把握し、教室開設後のサポートにも、よりつなげていきたいと考えました。

「くもんの先生」としての活躍の可能性は学力だけでは測れない。
くもんの先生の特徴をアセスメントデータで分析するとともに、 社内ヒアリングを実施。

私たちはまず、すでに教室を開設している「くもんの先生」へのモニターテスト受検を実施し、それと同時に、社内のヒアリングによりくもんの先生としての活躍のイメージを改めて明文化し、これをパーソナリティ検査の結果と紐づけていきました。

データ分析によって見出された結果を、「活躍のイメージ」と結びつけ、先生の実際の業務内容に結びつけていくのに時間がかかったのですが、ここがイメージしづらくては実際のサポートに活用できないと考え、丁寧に検討をしました。

その後は、日本エス・エイチ・エルのコンサルタントに協力いただき、この適性テストを面接の中でどのように活かすか、というツールを作成したり、仕組みを整えていきました。

「くもんの先生」としての活躍の可能性は学力だけでは測れない。<br>くもんの先生の特徴をアセスメントデータで分析するとともに、 社内ヒアリングを実施。

採用のテストの変更には戸惑いの声も。
本格実施の前にモニター運用し、 「使ってみたら良かった」の声を集めていった。

一方で、数十年にわたり使用してきた従来の採用テストを変えることに事務局の担当者からは戸惑いの声がありました。私たちは、そのような戸惑いの声に対して、より「くもんの先生としての活躍の可能性」を見極め、開設後のサポートにもつなげていくためにも、学力を測るテストから今回の適性テストに変えることにした理由を伝え続けてきました。

テストの運用について事務局からのフィードバックを受けるため、全国リリースの前に、一部の事務局で実際の応募者に対しモニター実施を行いました。すると、事務局の担当者から良い反応がたくさん得られたのです。モニターの事務局の担当者から、「実施してみたらよかったですよ!」と、これから使用する事務局にも伝えてもらいました。私たちが伝えるだけでなく、実際に応募者に使用した声を伝えていくことで、これから使う方にも具体的なイメージを持ってもらえることを実感しました。

まだ全国展開したばかりなので、全体での効果検証はこれからですが、先行実施を進めてきた事務局の担当者からは、事前のwebテストの実施で、より応募者の強みを深堀りできるようになったという声を多くもらっています。また、質問内容が明確になったという声、開設後のサポートをよりイメージしやすくなったという声もありました。さらにオンライン化したことで、応募者の方が参加しやすくなった、という効果もありました。

今後実施したいことは、webテスト運用状況の把握と改善、テスト結果を開設後のサポートに活用するための情報提供、採用時に把握した応募者の強みを教室開設のマッチングに生かすことです。今後の分析次第でより強みを生かし、より可能性を発揮できると思っています。

日本エス・エイチ・エルの良いところは、当社のこだわりや大事にしている部分を理解しようと努力してくださるところです。価値観を共有しながらプロジェクトを進められたので、本当にありがたいと思っています。また、これまで感覚でしか描けなかった人材像をデータで表せるということに手ごたえを感じました。これからの分析もお付き合いいただければと思います。

担当コンサルタント

日本エス・エイチ・エル株式会社 HRコンサルタント

仲家 可帆

今回のプロジェクトは、くもんの先生採用テストのオンライン化に伴い、くもんの先生としてのパフォーマンスを予測することのできるテストに変更したいというご相談をいただいたことからはじまりました。当初はテストのみのご提案でしたが、データ分析結果を基に採用基準や選考内容全体の見直しについてもご支援させていただき、私自身もやりがいを感じるプロジェクトでした。
「これまで長くやってきた方法だから」「この方法に慣れているから」という理由でやり方を変えない選択をされる方も多い中で、今回数十年やってきた採用テストや選考内容を変えることは相当大変なことであったかと存じます。ですが、今回のプロジェクトを実施したことによってくもんの先生として適性のある人材が今までよりも多く採用され、より多くの子ども達の学力向上につながると思っております。
くもん教室の発展や先生方のやりがいへの貢献のため、引き続きご支援させていただきます。

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