OPQで測っているパーソナリティの中にも、「競争性」などの変化しにくい性質のものと「外向性」といった環境等で変化を受けやすいものと両方あると考えています。前者は、先天的に決まっているから変わりにくいのでしょうか?
競争性は変化しにくく、外向性は変化しやすいという見解は当社見解ではありません。ご質問者様の独自研究によるものです。パーソナリティを規定しているものには先天的なものと後天的なものがあるという点については同意しますが、先天的なものと後天的なものの割合によって変化の度合いが異なるという点についてはわからないとしか申し上げられません。
そもそもある構成概念(例えば競争性)が何割の先天性と何割の後天性によって作られているかを説明するのは容易ではありません。行動遺伝学の権威である慶應義塾大学の安藤寿行教授は長年に渡る双子の研究によってこれを明らかにしています。安藤教授によれば、パーソナリティの様々な要素ついては概ね半分は遺伝要因であるとのことです。
安易に変わりやすいものと変わりにくいものを決めつけ、見るべき要素を絞っていくことは、業務の簡素化には資するかもしれませんが、人の多様性や可能性に目をつぶることになりかねません。
このコラムの担当者
清田 茂
執行役員
入社以来30年、HRコンサルタントとして日本の人事アセスメント界を牽引。大手を中心にコンピテンシーモデリングから選抜設計、サクセッションプラン構築まで広範なプロジェクトを完遂。特に経営層との対話を通じた次世代リーダー育成に高い実績を持つ。 2002年取締役、2020年より執行役員として直販部門を統括。最前線で「人と仕事と組織の最適化」を追求する傍ら、SHLグループのグローバル知見の国内導入も推進。