コンプライアンスや倫理はなぜ適性検査で測れないのか?
まったく測れないわけではありませんし、そういう物を作ろうと思っていたこともあります。
ただ現状当社の提供している適性検査にはありません(一部の結果には倫理観はありますが)。
当社の適性検査は業務に関連するコンピテンシーというその人の持つ強みを測定するものであり測定している次元というかカテゴリーが異なります。
例えば営業適性とコンプライアンスの関連性を考えると、コンプライアンス違反はもってのほかですが、コンプライアンスのギリギリを突いた方法で業績を上げる人とコンプライアンスをきっちり守ってまったく営業成果の出ない人の人事考課は前者の方が高くなります。
コンプライアンスを守らず成果が出ない人もいるので相反するとは言いませんが、そこは管理体制などでフォローも可能です。よって営業適性ありきなのです。
倫理観というのも人それぞれ異なる解釈であり、よほど普遍的なものでないかぎりは意見が割れてしまいます。それを測定する意味がほとんどありませんし業務に直結しない要素になります。

このコラムの担当者
三條 正樹
日本エス・エイチ・エル株式会社 取締役