JOB型採用が日本でも増えていった場合、アメリカなどのように新卒採用(基準)が厳しくなると考えられますが、どのような施策が考えられますか。
欧米型のJOB型採用に近づいていくとすれば、新卒者といえども今以上に即戦力としての実力を求められることになります。当然基準は厳しくなるでしょうし、著名な大学を出ているかどうかという大学名の肩書は関係なくなります。
「どのような施策が考えられますか」というご質問ですが、これは採用する企業側にどのような対応が求められますかということでしょうか。
上記のような状況になれば、企業側も学生の将来的なポテンシャルだけでなく即戦力としての実力を測定する手段が必要になりますので、採用を前提とした中長期間のインターンシップの実施と複数のアセスメントを実施して多角的に能力を測定していくことが必要になるのでしょう。新卒学生にとって狭き門になることになりますが、優秀な人材を獲得するための企業間の競争も激しくなります。企業の負担も増えることにつながり、結果としてそこまで新卒採用に比重をかけるよりは、職歴を判断材料にでき即戦力化も確実に期待できる転職者採用の比率が上げってくることになるのではないでしょうか。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長