採用担当になって思うことがあります。なぜ評価が曖昧な面接、嘘をつける自己PRや職務経歴を皆が重視しているのか理解できません。テスト結果以外はほとんど信用できない私はおかしいのでしょうか?
確かに面接評価は主観的で、自己PRと職務経歴書が正しいかどうかはよくわかりません。こんな曖昧な情報で生涯賃金2.5億円の採用を決めるなんてどうかしていると考えるご質問者様はとても堅実な方です。一方、テスト結果以外は信用できないという考えは、テストに対する信仰妥当性(Faith Validity)と言われているものであり、職務経歴書を盲目的に信じる人と同じ状態にあるということを忘れないでください。
これから履歴書と職務経歴書に基づく面接の経験を重ねることによってわかってくることがあります。書かれている内容と実際の人物が話す内容や話し方をよく観察することで、確からしい何かを見出すことができるようになるはずです。これこそが人を見極めるための修行です。この修行は終わることがありません。永遠に人の謎を追い続けることになるのです。それが採用担当の宿命です。

このコラムの担当者
清田 茂
日本エス・エイチ・エル株式会社 執行役員