在宅勤務とオフィス勤務が混在する中で、組織文化を維持・強化するために有効な取り組みを教えてください。特に、コミュニケーションの質を高めるための工夫があれば伺いたいです。
組織文化の根底には、価値観があります。価値観の本質は好き嫌いです。何を好み、何を嫌うかの不文律が組織文化そのものです。当社には、かつて出張手当というものがありませんでした。それは、創業社長の、仕事をする場所によって手当が払われたり払われなかったりすることはアンフェアだ、という考え方があったからです。この考え方に賛同するか反対するかは価値観の問題であり、善悪の問題ではありません。
出張手当をどうするかはさておき、価値観の明文化は組織文化の維持・強化に必ず必要です。Amazonのリーダーシップ・プリンシプル、Netflixのカルチャーデックなどがいい事例です。
在宅勤務の人が増えたことにより、コミュニケーションが減り、組織文化が希薄化したと考えるのであれば、コミュニケーションを増やすという工夫が最も有効です。オンラインでもミーティング、1on1などのコミュニケーション機会を定例化して増やすことは可能です。オフィス勤務がコミュニケーション増加に明らかな効果があるのだとすれば、オフィス勤務の頻度を増やせばよいのです。
このコラムの担当者
清田 茂
執行役員
入社以来30年、HRコンサルタントとして日本の人事アセスメント界を牽引。大手を中心にコンピテンシーモデリングから選抜設計、サクセッションプラン構築まで広範なプロジェクトを完遂。特に経営層との対話を通じた次世代リーダー育成に高い実績を持つ。 2002年取締役、2020年より執行役員として直販部門を統括。最前線で「人と仕事と組織の最適化」を追求する傍ら、SHLグループのグローバル知見の国内導入も推進。