「同期や年の近い社員を見回すと同じような大学を出て上昇志向も特になく、会社として社員が何かに挑戦する機会もほとんどありません。仕事内容は気に入っているのですが、ここで働いていると将来が怖くなります」
1on1ミーティングでこのような話が出たのですが、上司としてどう諭せばよいでしょうか。
貴社がある程度の規模の会社で採用数もそれなりであれば、同じような大学から採用され、安定志向の社員がいるのも普通のことです。むしろ、このように将来のキャリアに不安を感じて素直に話をしてくれるこの社員は、有望ではないでしょうか。
この発言は「今の仕事が気に入らないということではなく、このまま居続けることに対する不安」であり、はたして成長できるのかというキャリアに対する不安から来るものです。「そんなことはないよ。みんな考えて仕事しているよ」と否定モードで対応してはいけません。「諭す」などと考えずに、寄り添ってあげてほしいものです。
その不安がどこから来るものなのかを一緒に具体化してあげて、「まわりの社員、組織の雰囲気といった会社の環境がどうあれ、あなた自身が自分の成長をデザインできていれば成長できるし、そのために我々がしっかりとサポートしていくから安心してほしい」と伝えてください。ご本人が強みと弱みを理解しているようであれば、その強みを生かして挑戦していける行動目標を設定できるとより前向きになれると思います。
「そうした疑問を持てる、将来のキャリアをしっかりと考えている」あなたなら大丈夫だよ。一緒に成長していこう。期待していますと話してあげてください。
このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長