サクセッション候補者の育成としてストレッチアサインメントを行いたいのですが、実際には現場任せになりがちです。
人事として、どのように育成機会を提供すべきでしょうか。
ストレッチアサインメントが現場任せになるなら、その取り組みは即中止すべきです。おそらくは、次のような方針で進められているのだと思います。
- とても難しいリーダーポジションを1年間(あるいは3年間)の任期で任せる。
- 経営と人事からは業務に関する支援を一切行わない。自律的成功を期待する。
- 目標を達成できなければ後継者リストから外す。
この方針のやり方では、まず成功することはありません。
このやり方の問題点は、本人が困難な場に孤立無援で置かれた理由を理解していないこと、経験学習を促進するためのフィードバッカーやメンターがいないことです。本人がこのアサインメントに成功した場合は、他社からの引き抜きにあったり、より良いポジションを求めて他社に移っていったりします。失敗した場合は、後継者リストから外れ、本人は他社に活躍の場を求めます。成功しても失敗しても結論は後継者の退職です。
これまでの話で既にお分かりだと存じますが、人事として行うべきことは、メンターと業務支援をするコーチを選定し、本人を定期的に支援する仕組みを整えることです。SHLの調査では、サポート体制が万全な状態で、難しい役割を与えられた後継者はエンゲージメントが高まるということがわかっています。万全な支援体制が鍵となります。
このコラムの担当者
清田 茂
日本エス・エイチ・エル株式会社 執行役員