学生と話していると、学生時代の「ストレス」や「ヴァイタリティ」は社会人になってからの「ストレス」や「ヴァイタリティ」と違いがある気がする。そんな学生時代の経験に基づいた適性テストの結果は、本当に入社後の働きを予測できるのか。
能力は経験によって磨かれます。いくら大学で勉強をしてきたとしても、学生は実際の仕事に求められる能力が身についていません。学生の適性テスト結果は、能力の獲得しやすさを表していると考えてください。
ある会社の社員100名ほどを対象に同一人物の入社前(採用選考時)と入社後(5年目)の適性テスト得点の変化ついて調査したことがあります。このグループのパーソナリティ検査のヴァイタリティ因子平均値は入社前よりも入社5年後のほうが低くなっていました。また、入社前のヴァイタリティ因子得点と入社5年後のパフォーマンス(職務評価点)との間に統計的に有意な正の相関が見られました。
これはあくまでも一つの事例にすぎませんが、適性テスト結果は変化する一方で、入社後の働きを予測できるものであることを示しています。
このコラムの担当者
清田 茂
執行役員
入社以来30年、HRコンサルタントとして日本の人事アセスメント界を牽引。大手を中心にコンピテンシーモデリングから選抜設計、サクセッションプラン構築まで広範なプロジェクトを完遂。特に経営層との対話を通じた次世代リーダー育成に高い実績を持つ。 2002年取締役、2020年より執行役員として直販部門を統括。最前線で「人と仕事と組織の最適化」を追求する傍ら、SHLグループのグローバル知見の国内導入も推進。