2013年卒採用の環境変化に伴い、質の悪化が懸念される。企業側の対応策等があれば教えて欲しい。(10月~11月の2ヶ月をどのように活動すべきか)
環境変化とは、経団連の倫理憲章上2013年卒採用については、採用に関わる広報開始時期が12月1日以降に、面接等実質的選考活動が卒業学年の4月1日以降なったことを指していると思います。但し、この日程変更が直ちに「質」の悪化につながるとは思えません。
概ねどの企業さんもこの日程で動くでしょうから、御社を志望する学生群の質だけが落ちるとは考えづらいからです。もちろん、2012年卒予定学生の就職状況は震災等の影響もあり相当厳しい結果になりそうですので、次の就職活動予定学生たちが早期から多数の企業に応募する、12月以降の4月後半までの短期決戦ということで企業側が焦って学生を取り込みにかかる、こういうことであれば集まった応募母集団の質が落ちるという危険はありますが、採用基準を明確にし選考手法を工夫すればそうした学生をふるい落とし最終的な内々定者の質は確保できるはずです。
倫理憲章上も「インターネット等を通じた不特定多数向けの情報発信」の広報活動は12月以前もOKなようですが、具体的に何を指すのかよくわかりません。慌てず12月以降のスケジュールの計画をしっかりと立てることの方が賢明ではないでしょうか。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長