最近、AIによるエントリーシート評価や動画面接の解析を導入する企業が増えています。「客観的なアセスメント」の視点から、最終的に「人間(面接官)の判断」に残すべき領域はどこにあるとお考えでしょうか?効率化と見極めの精度のバランスをどう取るべきか、指針があれば教えてください。
「AIで判断すればいい」という議論はよく聞きます。
しかし、その実態が「AIで書かれたエントリーシートを、別のAIで判定する」といった構図であれば、それは単なるイタチごっこに過ぎません。
本質は、そこにはありません。
人間がやるべきことは、目の前の応募者の「行動」と「本質」を評価することです。どれだけ言葉が整っていても、それが実際の行動として再現されなければ意味がない。
AIがどれだけ進化しても、人の行動原理そのものが劇的に変わるわけではありません。だからこそ重要なのは、「その人が実際にどう振る舞うのか」そしてそれが「どれだけ再現性を持っているのか」を見ることです。
AIが算出するスコアは、確かに参考にはなります。ただし、それはあくまで参考スコアに過ぎない。最終的な判断材料として依存すべきものではありません。
目の前で起きている行動こそが、最も信頼できる情報です。
仮に今後、AIがさらに劇的な進化を遂げたとしても、最後の意思決定だけは人間が担うことになるでしょう。なぜなら意思決定には必ず責任が伴うからです。そして、その責任をAIに転嫁することはできない。
効率化と本質の見極め。
この二つを両立させることが一つの指針になると思います。
このコラムの担当者
三條 正樹
日本エス・エイチ・エル株式会社 取締役