セクハラは論外というのはわかるのですが、何を指導してもパワハラ、モラハラ、ロジハラ、時短ハラなどで「あれもこれもダメ」という状況で、教える側の縛りが厳しすぎると思っています。
「怖くて部下を指導できない」という状況を組織として変えるには、どういう施策をとればよいでしょうか。
こうしたお悩みは、どの会社の管理職でも聞かれる共通のテーマです。怖くて部下を指導できないという意識から、部下に対して何も言わない管理職が増えるという悪循環になってしまうリスクがあります。
まず前提として、「業務上必要な適切な指導は、ハラスメントではない」ということを明文化して、管理職や指導を受ける部下に伝えることです。何を言うかではなく、どのように言うかが問題だということを理解してもらいます。管理職の多くは、少し厳しく言うとパワハラと騒がれる、人事に注意される、結果として部下が休職、退職したら自分の責任になるという不安を抱えています。その結果が「指導放棄」につながるのです。対策としては、会社として「適切な指導をしている管理職は守りますよ」と伝えることです。伝えることはシンプルです。指導の際、仕事について話をしてますか?きちんと改善方法も伝えていますか?感情ではなく、事実を話していますか?この3点です。この内容を具体的な事例を参考に、実際どのように話せばいいのかを研修を通じて理解させて下さい。指導するときの言葉の例など挙げておくと参考になるはずです。
もちろん、部下側にも「指導は必要」という教育を行うことも必要です。自分たちは絶対的に守られる存在と勘違いして「注意された=ハラスメント」だと誤解しているケースもあるからです。「指導はあなたの成長のために行われるもの」「不快に感じたとしてもすべてがハラスメントではない」こうしたことを伝えることで部下側の意識も変わります。会社としては、管理職に対しても部下に対しても不安がある場合の相談方法も明示しておいて下さい。
このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長