弊社にはプレイングマネジャーが多く、彼らにはプレイヤーとしてチームに貢献しながらも、チーム全体の戦略を考えることや部下の育成にも取り組んでもらいたいと思っています。しかし実態は、プレイヤーが9割でマネジャーとしての機能が1割程度です。日々の業務に忙殺され、マネジャーとしての時間を作れないのだと思います。
組織として本当にこれで良いのか悩んでいるのですが、貴社はプレイングマネジャーについてどのようにお考えですか?
プレイングマネジャーはどの企業でも多く存在します。優秀なプレイヤーほど社内での評価が高く、マネジャーに抜擢されやすいという面もあります。当然プレイヤーとしての実力からチームに貢献することを期待され、かつチームへのマネジメントも期待されるのでしょうが、「プレイヤー9割、マネジャー1割」というのはいかがなものでしょうか。会社もここまで極端な比率では考えていないでしょうし、ご本人もマネジャーとして力を発揮できていないと悩んでいるのではないでしょうか。
プレイヤー業務が9割になってしまう原因は何でしょう。プレイヤー業務が短期でかつ優先度が常に高くなっている。対してマネジメント業務が「割り込み型の仕事」になっている。マネジメントの成果が短期では出づらく、また業務内容が曖昧で明確でない。こうした構造になっていませんか。これでは、能力が高ければできるという話ではなく、マネジメント時間そのものが足りません。
まずはマネジメント時間を「固定枠」で作り出すことです。割り込みは禁止にします。そしてプレイヤー業務時間を減らすことです。これは自分で抱えずに他の人に渡す仕組みを作ることです。若手や新人にもできる業務は、標準化してどんどん渡しましょう。最後にマネジメントの内容、成果を見える化することです。チームの目標設定、育成計画、メンバーのキャリア支援などをKPI化し、メンバーの満足度や成長指標、改善件数など数値化できるものを作り、チームメンバーで共有します。
これらの仕組みで、マネジメントの優先度が上がるはずです。比率が1割から2割、3割それ以上になっていくはずです。
このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長