中途採用で立派な経歴を持っていてもなかなか自社で活躍してくれません。
前職も営業職で成果を出していて面接も好印象だったのに採ったらさっぱりのようなケースです(定着はそこそこ)。改善のためどこから手を付けるべきでしょうか。
面接も好印象、定着はそこそこということですから、採用時の人物評価に大きな問題はないように感じます。前職では活躍していたはずなのに、入社後に活躍できないということであれば「入社後のオンボーディング設計」に問題あり、あるいは能力不足ではなく「環境とのミスマッチ」が要因と考えられます。
まずは「オンボーディングの再設計」です。入社後の立ち上がり時のプロセスが弱いと優秀な人でも成果が出ません。期待役割が曖昧、立ち上がり時の基準がない、営業であれば自社の営業スタイルが体系化しておらず伝えることができない、メンターが力不足、周りが結果のみを見ているなどは考えられませんか。
営業の勝ちパターンは会社ごとに異なります。扱う商材、顧客の特性、競合構造、営業プロセスなど前職と違えば、前職での成功体験は使えません。中途採用者は「即戦力」と期待されますが、即戦力の定義が曖昧で、期待役割は何なのか、何をすれば評価されるのかがわからなければ本人も迷うばかりです。結果ばかりを待たれた放置状態では、本人は孤立し、前職の成功パターンを繰り返そうとして逆に成果を出せない状態に陥ります。中途採用の場合も、入社後3か月から6か月はむしろ新卒以上に、何ができているか、どこでつまずいているか、能力を発揮できているか、どの能力が不足しているかを確認した方がよいケースが多いのです。
もちろん採用プロセスの見直しも必要です。面接のプロセスを一から作りなおす必要はありませんが、直近の中途入社者を「活躍できている/普通/活躍できていない」に分けて、採用時の情報と入社後の実績を比較して分析してみて下さい。この分析から、貴社で活躍する「活躍人材モデル」が作れるはずです。このモデルをもとに「求人情報、書類選考、面接、適性検査、内定判断、入社後フォロー」の採用プロセスを一貫させることで、入社後の活躍度合いをアップさせることができます。
このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長