コラム

人事コンサルタントの視点

事例:クリスピー・クリーム・ドーナツ

公開日:2009/09/22

このコーナーは、イギリスのSHLグループが配信している「SHL Global Newsletter」やHPから記事をピックアップ、日本語に翻訳してご紹介するものです。海外の人事の現場でどんなことが話題になっているのか、人材マネジメントに関して海外企業はどんな取り組みをしているのかをお伝えすることで、皆さまのお役に立てればと願っております。
今回は事例のご紹介です。

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クリスピー・クリーム・ドーナツ・オーストラリアは、2003年6月の設立以降、27.6百万ドル以上のドーナツを売り上げてきました。18ヶ月で9店舗を開設し、ニュー・サウス・ウェールズだけで500人以上を新規採用するなど、地域社会でメジャーな新会社となっています。

問題

人事チームの課題は、全店舗で一貫した品質サービスを提供するという会社のスタンダードを維持しながらも、変化する環境で働くことのできる新しい人材を見つけることでした。店長クラスから顧客サービスやオペレーションのスタッフに至るまでの全てのレベルでそれを確保することは難題です。優秀であると同時に、クリスピー・クリーム社の社風に合った販売スタッフを選抜したいと考えました。

解決策

SHLの支援を受けて、一連の心理アセスメント(CCSQ、OPQ32、アセスメントセンター(シミュレーション演習とグループ・テスティング))を導入しました。企業風土を反映できるよう、テストと検査の報告書はクリスピー・クリーム社の社内用語で表現されました。

結果

仕事で成功する可能性の高いスタッフの発見に心理アセスメントがいかに有効であるかをじかに見て、クリスピー・クリーム社の管理職は心理アセスメントに夢中になりました。

SHLとパートナーを組んで以降、クリスピー・クリーム社は失敗採用の率が50%低減し、退職率も10%以下になったと見積もっています。新しいプロセスによってハードコストが節減でき、同時に、管理職がスタッフの採用選抜に費やす時間を低減できました。現在は、会社全体で心理アセスメントを展開することを計画しています。

クリスピー・クリーム・ドーナツは1937年アメリカのノースカロライナ州で創業した会社で、2008年12月末時点、世界14カ国で500店舗を展開しています。日本の1号店は2006年12月にオープンした新宿南口のサザンテラス店。今でも話題のお店として、ほとんど常に長い行列ができていますね。

本事例、オーストラリアでの展開で使用されたテストのひとつ、CCSQ(Customer Contact Styles Questionnaire)は接客・販売・コールセンターなどお客様に直に接する職務を対象としたテストです。このたび日本版CCSQが開発・発売されました。計算能力、パーソナリティを測定するだけでなく、日本オリジナルとして、シミュレーション演習による接客タイプを診断します。カスタマー・コンタクト職はいわば企業の最前線。その採用選抜を支援するCCSQは企業経営にとって力強いツールになるに違いありません。

堀 博美

このコラムの担当者

堀 博美

日本エス・エイチ・エル株式会社

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