県外への転出者が多い地域なのですが、今後、少子化・県内学生の減少で次世代の担い手がいなくなることを懸念しています。 自社だけではどうすることもできないと思うのですが、どう考えればよいでしょうか?中規模な機械メーカーです。
ご質問者のおっしゃるように、地方の人口減少は止まりません。要因としては、 少子化と出生率低下、 高齢化社会と人口減少の悪循環、 都市部への一極集中や経済的要因による地方離れ、進学による人口流出があるためです。次世代の担い手不足は深刻な問題であり、貴社だけで解決するのは厳しいでしょう。
貴社が人材課題としてできることは、毎年新卒採用のために労力をかけるのではなく、人材を確保するという発想を持つことです。採用では、新卒だけではなく第二新卒やキャリア採用を組み合わせる、若手だけではなくシニア層を活用する、外国人人材を採用するなど複線化を図ることです。
採用数を増やすだけではなく、DXやAI導入により人の数を減らす発想も大事です。Uターン、Iターンといった地域に戻ってくる人材を狙う方法もあります。採用するだけでなく、辞めない、定着する会社にすることも重要です。
ただ、これらのことは1社だけでは限界があります。地域全体で取り組む必要があります。同じ地域にある他の会社と共同で、合同説明会やインターンシップを開催してみる。地元の大学や高校との連携も考えてみてください。さらには、自治体を巻き込んでUターン、Iターン促進を実施しましょう。自治体主催のイベントを都市部で開催するのはいかがですか。こうした総合的な組み合わせで、地域からの人材流出を抑えていきたいものです。
なお貴社は「中規模な機械メーカー」ということですから、中規模の会社だからこその仕事の面白さ、機械メーカーとしての技術力の高さを魅力的に伝えることができると思います。「若いうちから仕事を任せてもらえて、技術者として成長できる。地域に根ざして長く働ける」ことを明確に伝えましょう。
このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長