人的資本開示の対応を進めるにあたり、まず着手すべきポイントはどこでしょうか?
人的資本開示の目的を、「開示すること」そのものにしないことが先決です。
着手すべき最初の一歩は、自社の経営戦略・事業戦略と組織人材戦略との関係をわかりやすく伝えることです。何のために人に投資しているのか。それが説明できなければ、どんな指標を並べても、投資家にも従業員にも響きません。
その上で、以下の手順で進めてください。
- 現状把握:今手元にある人事データを棚卸しする。離職率、研修時間、採用コストなど、すでに持っているものから始める
- 優先課題の特定:自社にとって本当に重要な人材課題は何かを経営と議論する
- ストーリーの設計:課題・施策・成果をつなぐ一貫した語りを作る
開示項目は多岐にわたりますが、完璧を目指す必要はありません。初年度は「うちはこの課題に本気で向き合っている」と伝わる一点突破で十分です。
見栄えより誠実さ。それが長期的な信頼につながります。
このコラムの担当者
清田 茂
日本エス・エイチ・エル株式会社 執行役員