本セミナーでは、行動アセスメントの専門家である講師が「シミュレーション演習」の手法について分かりやすく解説するとともに、実際に選考に取り入れる場合の実施のヒントをお伝えします。

こんな方におすすめ

選考手法がマンネリ化している
応募者とのマッチングを図る施策を検討したい
採用の知識を深めたい

講師

小松 弓恵

日本エス・エイチ・エル
アセッサーグループ 部長

オンデマンド配信概要

時間

約30分

視聴期限

2025年10月30日(木)まで

配信方法

Zoomによる録画配信

受講料

無料

受講対象

企業および組織の人事に携わる方

※同業者、学校関係者、個人の方のご参加はご遠慮ください。

お問い合わせ

日本エス・エイチ・エル株式会社 イベント事務局
TEL:03-5909-7207
Eメール:event@shl.co.jp

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アセスメント

グループ討議題材

グループ討議(グループディスカッション)は、「仕事場面で出会う典型的な会議を実施するシミュレーション演習」です。 日本エス・エイチ・エルでは、様々なレベル・状況設定の妥当性検証済みの題材をご用意しております。

測定能力 リーダーシップ・チームワーク等の対人コミュニケーション能力、分析力(※)

※分析力は一部題材でのみ測定可能です。

所要時間 45分~80分程度(題材によって変動)
実施形式 対面/オンライン
推奨実施人数 6名/1グループ

グループ討議題材とは

様々な資料や情報を用いて、グループで合意形成を図ります。

対人コミュニケーション能力を測定

参加者のリーダーシップやチームワークなど、周囲への影響力を測定します。

分析力の評価

一部題材では、短時間で大量の資料の読み込みを必要とするため、分析力の評価も可能です。

日本エス・エイチ・エルのグループ討議題材の特徴

日本エス・エイチ・エルのグループ討議題材は、参加者を公平に評価できるよう設計・開発しております。

知識の有無を問わない

知識の有無による有利・不利が生まれないよう、テーマや資料内容を設計しております。

高い妥当性

すべての題材において、結果の妥当性が検証されています。

適度な葛藤場面

意見や発言内容の偏りが出ないような選択肢、題材になっております。

実際の仕事場面を想定した内容

会議のテーマや関連資料等、仕事場面において目にする内容に近いものを使用します。

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ご不明な点がございましたら、担当コンサルタントまたは「お問い合わせ」よりお気軽にご連絡ください。

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コンサルティング

面接支援ツール

面接官による評価のばらつきを低減させ、客観的かつ公正な面接をサポートするためのツールを提供します。

採用活動における構造化面接の重要性

採用活動における面接は、応募者の評価と動機づけという2つの側面を持っています。特に評価に関しては、好き嫌いや第一印象などによる面接官の判断の歪みを防ぐために、意図的で系統立った面接である「構造化面接」の実施が重要になります。そのためには、まず求める人材像や採用基準を明確にすること、次に、応募者がその基準を満たしているか確認するための質問や判別指標、マニュアルを整備し、評価の観点や面接の進め方をできるだけ統一する必要があります。

※求める人材像や採用基準の明確化に関するサービスはこちら

面接に役立つ判別指標やマニュアルをご提供

当社では、国内外でのアセスメントの知見を基に、整備されたコンピテンシーのリストとそれらを面接で評価する指標や質問例を持っています。また、長年のノウハウを活かし、面接評価シートの設計や面接マニュアルの提供も行っています。

面接支援ツール

  • 面接質問例・判別指標
  • 面接評価シート
  • 面接マニュアル

面接質問例・判別指標

ビジネスパーソンに求められる”職務遂行に必要な能力”を見極めるための具体的な質問例・判別指標のリストを提供します。自社で面接評価シートを作成する際、素材として利用することができます。

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ご不明な点がございましたら、担当コンサルタントまたは「お問い合わせ」よりお気軽にご連絡ください。

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アセスメント

決裁箱

管理職としての業務遂行能力を測定する、イントレイ演習(※)形式のマークシートテストです。 実際の仕事場面に即した情報整理能力・問題分析能力を測定します。
採用試験や社内の昇格試験、研修前のアセスメントなどにご利用いただけます。

※イントレイ演習…未決書類に関する課題を実施するシミュレーション演習。インバスケット演習ともいわれる。

測定項目 イントレイ演習
所要時間 約60-90分(題材により変動)
実施形態 紙(マークシート)
受検結果 csvデータ、個人帳票

決裁箱とは

管理職としての業務遂行能力を測定する、イントレイ演習形式のテストです。

高い妥当性

管理職の実際の業務を模倣したテストであるため、知識・学力を測定する試験よりも妥当性(能力保有や将来の成績差の予測精度)が高くなります。国内大手企業100社以上の登用試験として利用実績があります。

管理職の業務過程をシミュレーション

大量の稟議書類や未解決の問題を迅速かつ的確に判断・処理していく、実際の管理職業務を模倣した演習テストです。短時間で大量の業務資料を読み込み、それぞれの案件に優先順位を付けて判断していきます。

仕事場面に即した
情報整理能力・問題分析能力を測定

マネジメント能力における「情報処理」「計画」「分析」能力を測定します。

決裁箱で与えられる課題

回答時間や難易度が異なるテーマをご用意しております。

STEP 01

受検者には新任マネージャーの役割が与えられます。

STEP 02

マネージャーが日頃よく目にするメールや書類等の資料一式が与えられます。

STEP 03

多くの資料を短時間で読み込み、価値づけ、仕事の段取りを検討します。

STEP 04

そして、個々の問題について解決を図っていくことが求められます。

利用料金

5,000円/名

(内訳:問題冊子・資料ファイル3,000円/1冊 + 採点処理料2,000円/1名)

※別途送料が発生します。
※上記費用に消費税は含まれておりません。

お問い合わせ

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アセスメント

創造力テスト

従来の適性検査や面接では見極めが難しい、アイデアの発散力を測定するシミュレーションテストです。仕事場面における簡単な状況を受検者に与え、個人のアイデア発散力を数値化します。

              
測定項目 流暢さ(アイデアの豊富さ)・柔軟さ(アイデアの次元の広さ)・オリジナリティ
所要時間 約35分
実施形態

創造力テストとは

受検者のアイデア発散力を「流暢さ(アイデアの豊富さ)」「柔軟さ(アイデアの次元の広さ)」「オリジナリティ」の3観点から測定する、自由記述形式のテストです。

アイデア発散力の特徴を把握

漠然としやすいアイデア発散力を数・次元の広さ・希少さの3つの観点に整理し、測定しています。アイデアの数は多いものの希少性は低い等、受検者の特徴が把握可能です。

アイデア発散力を数値化

3つの観点それぞれを基準母集団と比較して数値化します。自社内における優劣だけでなく、世の中と比較しての傾向が把握可能です。

創造的な行動と相関

仕事場面における創造的な行動との関係性を調査し、複数社で関連性(妥当性)が証明されています。

実施までの流れ

貴社

ご発注

両社

採点スケジュールの調整

貴社

ご実施・結果発送

弊社

採点・結果納品

※採点スケジュールは当社までお問い合わせください。

利用料金

問題冊子料

360円/冊

採点処理料

5,000円/名

採点受付料

5,000円/回

※上記費用に消費税は含まれておりません。

お問い合わせ

ご不明な点がございましたら、担当コンサルタントまたは「お問い合わせ」よりお気軽にご連絡ください。

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アセスメント

玉手箱Ⅲ

短時間で、受検者の能力適性を「知的能力」と「パーソナリティ」の両面から測定するための総合適性テストです。
結果帳票は、①面接ガイド付き帳票と②タイプ分類があるコメント形式帳票の2つから 契約時にご選択いただきます。

              
測定項目 言語・計数・英語・パーソナリティ(OPQ)
所要時間合計 49分
ノルム 大卒
実施形態 Web

玉手箱Ⅲとは

知的能力とパーソナリティを測定します。

短時間で必要な能力を把握

短時間(言語・計数・英語 各約10分)で受検者の基礎的な知的能力を最大限に測定することが可能です。

職務パフォーマンスを予測

学力ではなく、業務遂行に求められる知的能力を測定しています。 長年多くの企業で実施されており、数多くの分析で入社後の業績との関連性(妥当性)が継続して証明されています。

採用選考を手助けする結果帳票

結果帳票は、①行動特性と、面接での質問例や判別指標のついた面接ガイド付き帳票 ②直感的に把握しやすいプロファイルを組み合わせたタイプの分類とコメント形式の帳票 のいずれかをご選択いただけます。いずれも受検者の特徴をすばやく把握し採用選考で役立てることができます。

※帳票の種類は契約時にご選択いただきます。

玉手箱Ⅲの科目と特徴

知的能力とパーソナリティを測定します。

  • 知的能力
  • パーソナリティ

知的能力

計数理解テスト(四則逆算)

簡単な四則演算を組み合わせた等式中の未知数を求めるための、迅速で正確な「推理能力」を見ます。

言語理解テスト(大意把握)

1000文字程度の長さからなるエッセイを読み、 筆者の訴えたい趣旨を正確に判断する能力を測定します。枝葉のついた複雑な言語情報を包括的にとらえ、 相手 が最も訴えたいこととそうでないことを素早く理解 し、判断する感覚のよしあしが測定されます。

英語

50~80語程度の英文を読み、 設問に対する解答を英 語で選択します。英語の文章の理解力の速さと正確さが測定されます。

玉手箱Ⅲの活用法

初期スクリーニング以外にも様々な活用方法があります。

利用料金

プランA

年間使用権料

250万円/年

受検料

600円/名

プランB

年間使用権料

120万円/年

受検料

1,100円/名

※上記費用に消費税は含まれておりません。

お問い合わせ

ご不明な点がございましたら、担当コンサルタントまたは「お問い合わせ」よりお気軽にご連絡ください。

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コンサルティング

アセスメントセンター

経営幹部や次世代リーダーの選抜・能力開発を目的とした人材評価手法です。候補者に実際の仕事場面で起こり得る状況と課題を与え、解決に向けた行動プロセスを外部の評価者(アセッサー)が観察・記録・分類することで能力を評価します。アセッサーは人材評価の専門的な訓練と認定を受けたプロフェッショナルであり、候補者の強みや課題を客観的かつ定量的に明らかにします。

測定能力 リーダーシップ、対人積極性、分析力、創造力、手順化能力、ストレス耐性、完遂エネルギーなど
実施演習 コーチングロールプレイ、プレゼンテーション、イントレイ、ファクトファインディング、創造力テストなど
所要時間合計 半日~1日(休憩含む)

※測定能力や演習の数によって所要時間が変わります。詳しくはお問い合わせください。

SHLのアセスメントセンター

SHLグループの強みを活かし、世界中で共通に使われている測定項目による構造化された評価を行います。

あらゆる職位に対応したアセスメント

新任管理職候補から経営幹部まで、あらゆる職位のアセスメントに対応できる豊富なコンピテンシー項目と演習を用意しています。候補者の職位に適した項目、あるいは貴社固有のコンピテンシーと一致する項目を担当コンサルタントが選定し、最適なアセスメントプランをご提案します。

専門家による標準化された評価

評価を担当するアセッサーは当社で専門的なトレーニングを受け、アセッサー認定試験に合格した人材評価のプロフェッショナルです。主観や憶測を排除し、演習中に観察された行動事実をもとに評価を行います。

担当アセッサーによるフィードバック

評価の根拠となった「演習中の行動事実」をアセッサーから本人へフィードバックすることで、評価への納得性を高め、自身の強みや能力開発課題について気づきを促すことが可能です。

演習の種類と特徴

  • 演習
  • テスト
  • パーソナリティ検査

ロールプレイ演習

部下役を演じるアセッサーとの面談形式のコミュニケーション演習です。部下の抱える様々な問題に関するメモに目を通した上で面談を行い、上司として部下と向き合い、適切な対話を試み、動機づけをすることなどが求められます。

プレゼンテーション演習

市場調査のレポートなどを読み込んだ上で発表資料を作成し、アセッサーに自身の判断とその根拠をプレゼンテーションする演習です。発表後はアセッサーからの様々な指摘や反対意見に対する回答が求められます。

ファクト・ファインディング演習

課題解決に向けた情報収集、分析、解決案の作成を求める演習です。課題に関する断片的な情報が書かれた資料に目を通し、情報を補うために限られた時間でアセッサーに質問を行います。その後、得られた情報を吟味して、最も適切だと思う判断を文書で提出します。

イントレイ演習

前任者が残した未決裁の資料に目を通し、適切な判断やその根拠を記述する演習です。短時間で多くの情報を理解し、価値づけ、判断することが求められます。

利用料金

測定能力や演習の数によって料金は異なります。詳細はお問い合わせください。

お問い合わせ

ご不明な点がございましたら、担当コンサルタントまたは「お問い合わせ」よりお気軽にご連絡ください。

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アセスメント

WebRAB

受検者の総合的な適性を「知的能力」と「パーソナリティ」の両面から測定する適性検査です。知的能力では、言語の他、知識や解法に依存しない思考力を測定する計数科目を搭載しています。従来の計数テストでの選抜に問題意識がある場合に有効です。

測定項目 言語・計数(推論)・パーソナリティ(OPQ)
所要時間合計 80分
ノルム 大卒
実施形態 Web

WebRABとは

ビジネスに必要な論理的思考力の測定に特化した適性検査です。

論理的思考力を測定

受検者が言語もしくは数値情報を吟味し、論理的な解答にたどりつく能力を測定します。計数では、知識や解法に依存しない思考力をみており、高得点者は、隠れた法則性を素早く見つけだし、推論によって物事を進めていくことができるという特徴があります。

職務パフォーマンスを予測

学力ではなく、業務遂行に求められる知的能力を測定しています。 分析で入社後の業績との関連性(妥当性)が複数社で証明されています。

WebRABの科目と特徴

知的能力とパーソナリティを測定します。

  • 知的能力
  • パーソナリティ

知的能力の測定

言語理解テスト(論理)

400字から800字程度の「主張をもった文章」を読ませ、受検者が、「主張を訴えるために書き手が用意したロジック(論理)をどこまで正しく理解しているか」を測定しています。

計数理解テスト(推論)

数的データをもとに、正しい判断や推論を行う能力を見ます。計算能力ではなく、理解と評価の能力に重点をおいています。

パーソナリティ

4つの行動に関する記述の中から、自分に最も近いものを一つ、最も遠いものを一つ選び、職務上の行動特性を予測します。

WebRABの活用法

初期スクリーニング以外にも様々な活用方法があります。

利用料金

  • WEB

プランA

年間使用権料

250万円/年

受検料

500円/名

プランB

年間使用権料

120万円/年

受検料

1,000円/名

※上記費用に消費税は含まれておりません。

お問い合わせ

ご不明な点がございましたら、担当コンサルタントまたは「お問い合わせ」よりお気軽にご連絡ください。

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アセスメント

IMAGES

受検者の総合的な適性をより短時間で測定する適性検査です。言語、数値情報、英語を扱った理解力と、作為的な回答がしにくい形式で仕事に関わる30のパーソナリティを測定します。高卒から大卒まで複数のノルムに対応しています。

測定項目 言語・計数・英語・パーソナリティ(OPQ)
所要時間合計 60分
ノルム 大卒、短大卒、高卒
実施形態

IMAGESとは

ビジネスに必要な基本的な知的能力とパーソナリティをより短い時間で測定します。

短時間で必要な能力を把握

短時間(言語・計数・英語 各10分)で受検者の基礎的な知的能力を最大限に測定することが可能です。

職務パフォーマンスを予測

学力ではなく、業務遂行に求められる知的能力を測定しています。 長年多くの企業で実施されており、数多くの分析で入社後の業績との関連性(妥当性)が継続して証明されています。

直感的に把握しやすい結果帳票

プロファイルを組み合わせたタイプの分類やパーソナリティをコメント形式で記述しており、受検者の特徴を直感的に把握できます。

複数のノルムに対応

高卒から大卒まで複数のノルム(基準集団)から比較対象を選択でき、多様な応募者に対応できます。

IMAGESの科目と特徴

基本的な知的能力をより短い時間で測定します。パーソナリティ結果は6つの尺度と文章で出力され、受検者のイメージが浮かぶよう設計されています。

  • 知的能力
  • パーソナリティ

知的能力

言語理解テスト(大意把握)

1000文字程度の長さからなるエッセイを読み、 筆者の訴えたい趣旨を正確に判断する能力を測定します。枝葉のついた複雑な言語情報を包括的にとらえ、 相手 が最も訴えたいこととそうでないことを素早く理解 し、判断する感覚のよしあしが測定されます。

計数理解テスト(暗算)

簡単な四則演算の正解を5つの選択肢から推測によって選び取ることが求められています。 正確な計算能力よりも、スピーディーな推理能力が必要であり、解くための考え方 (戦略的手順) の発見が 鍵となります。

英語(大意把握)

50~80語程度の英文を読み、 設問に対する解答を英 語で選択します。英語の文章の理解力の速さと正 確さが測定されます。

パーソナリティ

4つの行動に関する記述の中から、自分に最も近いものを一つ、最も遠いものを一つ選び、職務上の行動特性を予測します。

IMAGESの活用法

初期スクリーニング以外にも様々な活用方法があります。

利用料金

問題冊子

240円/冊

採点処理料

2,300円/名

※上記費用に消費税は含まれておりません。

お問い合わせ

ご不明な点がございましたら、担当コンサルタントまたは「お問い合わせ」よりお気軽にご連絡ください。

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導入事例

「シミュレーション面接」で答えのない問題に立ち向かう力を評価。東急の採用プロセス改革。

「シミュレーション面接」で答えのない問題に立ち向かう力を評価。東急の採用プロセス改革。

前例のない環境変化に直面しても、常にビジネスチャンスを掴める人材を採用したい。
東急の「シミュレーション面接」導入の取り組みをご紹介します。

※本取材は2022年1月に行いました。インタビュー内容は取材時のものです。

東急株式会社

事業内容

交通事業、不動産事業、生活サービス事業、
ホテル・リゾート事業、国際事業 等

業種

陸運業、不動産業

従業員数

1,461名(2021年3月31日現在)

インタビューを受けていただいた方

初田直美 様

東急株式会社
人材戦略室 人事開発グループ 採用センター 課長

インタビューの要約

採用における課題は、鉄道会社の保守的なイメージから起業家マインドを持った学生との接触が難しかったことと、創造力を評価するような選考手法を持っていなかったこと。学生の新たな側面を評価する手法として、「シミュレーション面接」の導入を決定。
シミュレーション面接とは、その場で考えさせる質問をし、回答の仕方で評価を行うもの。従来手法からの変更に一部懸念の声もあったが、環境変化における新しいチャレンジの一環として協力を仰ぐ。
シミュレーション面接によって、従来の面接では見極めきれなかった考えの広がりや新しいアイデア、「答えのない問題」に取り組む姿勢が評価できた。面接のマンネリ化を防ぎ、面接官からもポジティブな評価。
今後の課題はシミュレーション面接の精緻化と、採用とタレントマネジメントの連携。

鉄道会社の保守的なイメージを超えて、ビジネスチャンスを掴む人材を採用したい。

採用に関する課題は、求める人材像にアプローチすることが難しいことでした。当社は鉄道会社という側面ゆえに、安心・安全を志す保守的なイメージがあり、それは正しく一番必要な事ではありますが、事業の幅が広いため、ゼロから事業をクリエイトすることも多数あります。たとえば、コロナ禍で鉄道による人員輸送が減っても、一方で沿線に住んでいる方の滞在時間は増えます。ここで生まれた新たなビジネスチャンスに注目できるような人材が必要なのです。当社は最近「TsugiTsugi(ツギツギ)」という新サービスをリリースしましたが、これは次々とホテルを選んで旅をするように暮らせるというサービスで、若手社員が社内の起業家育成制度を使って立ち上げたものです。当社がもつ多種多様なアセットを連携させて、新しい事業を始めるチャンスが数多くあるため、ぜひそのような起業家マインドを持った学生に当社を知ってほしいと思っています。

もう一つの課題は、こうした事業創造ポテンシャルを持つ人材を採用するため、創造力の高さを評価する選考を行いたいということ。採用後、どのような選考プロセスを経てどのような学生を採用できたかという、振り返りの分析を日本エス・エイチ・エルに委託していますが、従来の選考では創造力の高い方を高く評価しているとはいえませんでした。面接方法や評価方法を刷新し、もっと適切に創造力の高い方を評価できないだろうか。そう模索する中で、浮上したのが「シミュレーション面接」でした。

その場で考えさせることで課題解決力を見る「シミュレーション面接」に挑戦。

シミュレーション面接とは、「その場で考えさせるような質問をあえて行い、その回答の仕方で評価を行う」という面接手法です。困難な課題や答えのない問題に直面した時の考え方や姿勢、説明の仕方によって、創造的な課題解決能力を評価できるという利点があります。回答自体だけでなく、どのようにその回答を導き出したのかというプロセスも重要になります。

シミュレーション面接を導入することを社内に告知した際、面接官からは「今まで通りガクチカ(学生時代に力を入れたこと)を深堀りしたい」という声もあがりました。しかしガクチカは他の選考で取り上げていたので、今回の選考の目的を明らかにし改めて協力を仰ぎました。コロナ禍で前例のない環境変化が起きる中、柔軟な発想やチャレンジすることの重要性は実感されていたと思いますので、受け入れていただきやすい下地があったと思います。
シミュレーション面接の面接官トレーニングは、日本エス・エイチ・エルに委託しました。特に、シミュレーション面接では回答の深堀りがカギとなりますので、回答に対する質問の仕方や切り口、応募者を緊張させないための留意点などを学びました。

その場で考えさせることで課題解決力を見る「シミュレーション面接」に挑戦。

シミュレーション面接で見えた考えの広がり、答えのない問題に取り組む姿勢。

シミュレーション面接のメリットは、従来の手法では引き出しきれなかった人材の強みが、新たに見いだせるようになったことです。回答自体は一般的なものであっても、さらに深堀りをすることで考えに広がりが見えることもありますし、逆に底が見えてしまうこともあります。中には「こんな考え方があるんだ」と驚くこともありますし、創造力を評価するのに大変わかりやすい指標になっていると思います。また、「答えのない問題」に取り組むときの姿勢を見ることができますので、最後まで投げ出さないか、一緒に働きたいと思える人材かという点もクリアに見えてきます。

またこれまでは、面接に慣れている面接官ほど対話がマンネリ化してしまう傾向がありました。しかしシミュレーション面接を導入したことで、予想していなかった回答が飛び出すようになり、面接官も真剣にそれを聞き、深堀りを行うようになりました。面接官からも「面白いし、今まで見られなかった部分が見られる」とポジティブなフィードバックがありました。まだ導入初年度なので、今後は実施時間の再検討や評価指標の精緻化など、さらに面接精度を上げるための取り組みが必要だと思っています。

今後の課題は、AIなどのHR Techの活用や、選考ステップごとの多角的な評価、また入社時のアセスメントデータをタレントマネジメントデータとして連携し、様々な人材が適性を活かして活躍できる配置に活かすことなどです。中途採用の増加、リモートワークの導入などに伴い、人事が色々な角度から人材を把握する必要性があると考えています。どのタイミングで入社した社員も適切かつ公平に評価できる情報をもって、人材配置に活かせるとよいと個人的には考えています。

日本エス・エイチ・エルのアセスメントのいいところは、個人の違いがデータ上にしっかり表れるところ。また、データをどう読み解くか、他社と比べるとどうか、どのように活用するかなど、様々な方面からアドバイスをいただけるので、とても勉強になっています。人事のメンバーもよりデータの扱いに習熟していきたいと思っていますので、引き続きサポートしていただけると嬉しいです。

担当コンサルタント

日本エス・エイチ・エル株式会社 HRコンサルタント

藤田 夏乃子

今回の取り組みは新卒採用の選考において、今までとは異なる人材を採用していきたいというところから始まりました。
シミュレーション面接導入に向けて面接官トレーニングのご相談があったときは、ご要望に沿えるように何度も対話をさせていただき、トレーニングを設計しました。実際の面接官の方からポジティブなフィードバックがあったとお聞きしたときは、この取り組みに携われてよかったと感じました。
シミュレーション面接のような応募者にその場で考え、回答させるという面接を取り入れる企業は今後も増えていくと考えています。
面接官トレーニングに限らず、今後も東急様のお力になれるようにサポートさせていただきます。